文春新書<br> 原油暴落の謎を解く

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文春新書
原油暴落の謎を解く

  • 著者名:岩瀬昇
  • 価格 ¥865(本体¥787)
  • 文藝春秋(2016/07発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784166610808

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内容説明

石油の価格は、いったい誰が決めるのか?

「今でも石油の価格は、OPECとセブンシスターズ(欧米の巨大石油資本企業)が裏で話し合って決めているのでしょう?」
私たちの生活に大きな影響を与える石油価格。しかし今でもこうした誤解がはびこっている。

商社に入社以来、40年以上にわたってエネルギー関連事業にたずさわり、現在はエネルギーアナリストとして活躍する著者が、石油価格のメカニズムをビジネスマン向けに徹底解説。また、エネルギーに関するグ海外のオピニオンを紹介しつつ、いまエネルギー事業が直面している構造変化と、それがもたらすであろう国際情勢の変化を論じる。

<おもな目次>
●第一章 原油大暴落の真相
波瀾万丈の2016年が明けた/資源を「爆買い」した中国/シェールオイルの「強靭性」 など
●第二章 今回が初めてではない
資金ショートか、大油田発見か/強欲独占、ロックフェラー/非OPEC原油が勢いづく など
●第三章 石油価格は誰が決めているか
OPECとセブンシスターズが裏取引?/市場を動かす「先物取引」/中国勢の価格操作疑惑 など
●第四章 石油の時代は終わるのか
石油が枯渇する心配はない/シェール革命の何が「革命」だったのか/石油は「西から東へ」の時代に など
●第五章 原油価格はどうなる?
長期、短期の需要予測/隠された余剰生産能力/エクソンはなぜ読み違えたのか など

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

C-biscuit

14
古本購入。2016年に30ドルを割り込んだ原油価格の将来をうらなう当時の本である。最後に今後の価格予想が載っているが、結果的にはほぼ正解のようである。読みたい本がたくさんあるが、もっと早く読んでおけばと思った本w。経済指標の中にもWTI原油価格などもあり、インデックス型の投信もあるので興味を持った次第だが、原油価格の歴史を含めて、若干専門的である部分もあったが良くわかった。日本のプラント設計がサウジの原油をベースに作られているらしく、その原油を使う方が効率が良いらしい。様々なファクターがあるのも知れた。2018/05/08

ごんちゃん

9
原油の《価格》を軸に、その歴史と動向、仕組み、今、起こっていること、これから起こるであろうこと。理論的に説明がなされ、なかなか濃いです。《価格》に焦点が充てられているので、投資家や金融関係者向きじゃないかな。2016/07/28

月をみるもの

6
オイルピーク論はいつのまにやら露と消え、シェールバブルもほぼはじけきった。戦前のような戦略物資ではないが、かといって市場で取引される純然たる一商品とも言い難い石油。その価格は、どこでどう決まっているのか? マクロな総需要/総供給の関係が一番基本なのは当然として、サウジは(かつUAE がやったように)石油が尽きた後を見越した国の運営ができるのか?経済制裁を解除されたイランは今後どう動いていくのか?両国の余剰生産能力を上回る供給減が生じたら?といった数々のファクターを考えていかなければならない。2016/10/16

Emkay

6
長年、大手商社で石油開発に携わっていた著者によって、原油価格の形成方法が細かく分解され、今後の展望が予測される。現場感覚に溢れているので話がディテールに引っ張られるが、その分ハッタリがない。価格は市場が決めているが、今だに世間で、中東クラブが秘密裏に価格決定しているといった陰謀論が幅を効かせているのは指摘どおり。シェールガスが多様性と価格弾力性をもたらしているという主張はよく分かった。石油会社は価格を横にらみしながら在庫量を調整し、その量が落ちる時が原油価格の上昇を1〜3年以内に導くというのが結論だ。2016/08/22

coldsurgeon

4
原油価格の決まり方が理解できました。そして、埋蔵量が、ころころ変わる仕組みも理解しました。エネルギ利用に関して、さらなる科学の進歩が期待されるところです。今のままでよい、とは決して言えない。2016/08/02

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