元華族たちの戦後史 没落、流転、激動の半世紀

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元華族たちの戦後史 没落、流転、激動の半世紀

  • 著者名:酒井美意子【著】
  • 価格 ¥748(本体¥680)
  • 講談社(2016/06発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062816779

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内容説明

明治以来、日本には華族と呼ばれた、文字どおりの上流階級が存在した。しかし、1945年8月の敗戦で、彼らは大きな変転に直面する。敗戦・財産没収・身分剥奪……。元華族たちの「阿修羅のような」生活とは、いかなるものだったのか? 知られざる終戦工作秘話、皇室の素顔、美智子皇后の成婚まで。前田侯爵家の姫君として生まれ、酒井伯爵家に嫁いだ著者は、激動の昭和史をいかに生き、何を目撃したか。驚きの歴史的証言!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おかむら

35
著者は20年くらい前までマナーや皇室評論家としてテレビ雑誌で活躍してたそう。前田侯爵家(加賀百万石)の姫君で酒井伯爵家(姫路城)に嫁いだ方。ご本人のバイタリティ溢れる流転人生も楽しいし、他の華族たちのスキャンダルが女性週刊誌風で面白い! 同じ華族と言っても、大名や公卿出身でなく勲功で爵位をもらった下級武士の成り上がり華族に対してはナチュラルに見下してて、さすが姫、プライド高っけー。2017/04/16

夜の女王

30
著者は加賀百万石前田家のお姫様で、夫は姫路酒井家の殿様の末裔。T15年生まれの美意子氏から見た様々な華族の生きざま。他の華族本の著者も美意子氏も戦後の苦境を前向きに生き抜くバイタリティに溢れた方々だが、中には零落した方もいたようで、流石にその固有名詞は出て来ない。が、全体的に新華族と言われる、維新後に華族になった成り上がり者には辛口。ただ、本人も書いてるように、大名華族の家は意外と質素だし、概して我儘は許されない。その代わり維新後も戦後も先祖代々の家臣団が付いており、そのことが助けになったのは確かだろう。2019/02/10

ちぃ

25
敗戦で身分も財産も失ったところで「戦争に負けたくらいなんだ!」と戦国時代に負けて命からがら逃げ延びた先祖の話を持ち出してくるところがさすがだなぁと思った(笑)なんだかんだ今の社会で要職についてる人は由緒正しき家系の方も多くて、もう結局そこで決まってるような気もしたけれど、戦後散々騙されて、食い物にされた人たちもいた中で、なんだかんだ切り抜けた人たちが残っているんだなと思った。現代皇室についての云々は個人の見解なのだろうから程ほどに受け止める。逆境に卑屈にならず生き抜くことが大事だなぁ。2021/06/29

崩紫サロメ

16
『ある華族の昭和史』の著者による戦後を中心とした記録。前著でも感じたが、彼女の説く「上流階級の生き方」は「子どもを想像力豊かに育てること」「自分自身を客観的に見ること」であったり、「人生の勝利者を”不幸な自分(と思い込んでいる)”と同じラインまで引きずり下ろし」たりしないことなど「旧華族」に限られたものではない。勿論、旧華族ならではの矜恃が感じられる面も多く面白い。巻末に学友である昭和天皇の長女照宮が戦後を綴った「やりくりの記」も収録されている。2022/06/14

縁側

10
再読。著者は加賀百万石・前田家の姫。実父は前田家分家(で合ってる?)から宗家一人娘の婿となるも、その一人娘が後継ぎを遺し若くして死去。実母は、その後実父の後妻となった姫路城・酒井家から嫁いだ菊子姫。この菊子姫、良子皇后の実兄と婚約が内定していたのだが、皇后の実家の宮家から一方的に婚約破棄をされ、前田家後妻となった。良子皇后が昭和天皇と婚約解消になりそうな時は天皇の勅許を盾に推し進めるも、兄は自分は勅許があろうが婚約破棄(クズ)。著者の敗戦後の変わり身(20歳で社交クラブオープン)の早さはアッパレ。2018/04/05

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