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内容説明
昭和二十年八月十五日朝、劇的な自決を遂げた陸相・阿南惟幾。帝国陸軍の典型的軍人として平凡な道を歩んでいた彼は、突然、その生涯最後の四カ月、歴史の表舞台に引き出された。巨大な組織の統率者として敗戦へ向う過程で、彼は何を考え、何を為そうとしたのか。――一切を語らず自決した軍人・阿南惟幾の行動を緻密にたどり、歴史の事実として捉えた、帝国陸軍の擡頭と崩壊の日。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
moonanddai
4
迫水久常は「終戦の最大の功労者は鈴木総理とあなた(阿南)」だといったと言う。「日本の一番長い日」を読んで、私もそう思った。終戦交渉なんて、陸相が辞表を出せば飛んでしまう…。でもそうはしなかった。その辺の「真相」みたいなものが知りたくて読んだ。結局は判然としないが、「腹芸」か「気迷い」かと考えれば、(本書で誰かが言っていたが、)「初めから『腹芸でさばこう』などという余裕のあるものではなく、もうこれ以外に道はないという、切羽詰まったもの」、いろいろ迷いながらの結果だったという気がする。2015/10/20
あんこ
1
西郷隆盛を思い出した。阿南は神輿に乗らなかったけど。 「彼は何も語らず、何も書き残していない」 本書で幾度となく出てくる言葉。誰にも本心を明かさず、あの重大局面の日々を過ごすのは何気に凄い事だと思う。この事実だけでも阿南という人がどんな人物だったか分かるような気がする。男だねえ。2015/07/30
丰
0
Y-202003/07/25