新潮文庫<br> 昼顔

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新潮文庫
昼顔

  • ISBN:9784102064016

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内容説明

ケッセルはスラブ種の血をうけ南米に生れた現フランス文壇の第一人者。「昼顔」は作者三十一歳の作で、両次大戦の中間期、最も幸福な時代といわれた頃のパリを背景とし、仮借ない筆致で、貞淑な女性の娼婦性がもたらすことになった霊肉の惨劇を描破した力作であるが、淫猥、春本に類するとの批評に、作者は「健康体を究めるためには、病体を理解しなければならぬ」と答えている。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

47
みんつぶにてこの本の感想に遭遇。懐かしい。若いころ、やましい気持ちいっぱいで読み耽った本の一つ。女優さんもよかったし。

こばまり

43
古色蒼然としていると思いきや、心理描写が巧みでみるみる引き込まれました。見ればケッセルはとても男性的な風貌で。人妻の心模様をよくぞここまで。出版は1929年。ドヌーヴ主演による映画化が38年後の1967年。ドキドキしながら読んでる私は2016年。如何に普遍的なテーマと申せましょう。2016/04/01

茉莉花

27
ドラマ化もされているようですが私は太宰治の作品「女生徒」に出てくる女子中学生が読んでいたので知りました。優しい旦那を裏切り、荒々しい獣のような快楽を求めて娼婦になる妻の話。ただの官能小説かと思いきや刺激的な描写が削ぎ落とされ、慎重な言葉を選んで表現しているのであまり不愉快な感じがしませんでした。また、愚かな欲望のために罪を犯したことで地獄のような惨たらしい代償を払うことになるとは想像もつきませんでしたし、余韻の残る終わり方も心にズシンと重みとなって伝わりました。1ランク上のオトナの女になりたい方は是非w2015/10/30

ひつじ

8
久しぶりに入り込んで読んでしまって、いろんなものがぶっ飛んでる。読んだ記憶があるようで無くなってる。 他の人がどんなふうに読んでいるのかは知らないが、少なくとも私は主人公に共感できたしその純真性と表現するのも分かる。この話をただの恐ろしい話として片付ける人間は道徳観に縛られすぎていてつまらない批評でしかないかと。 女性に対して純真だの売女だのの言葉を羅列するのって社会であり男側の理想の押し付けでしか無いんだよなぁ。その辺の女性差別観は時代だなと思いつつ、この情動の描写は夢中にさせられてしまった。2020/06/13

あっきー

6
✴3 前半はややこしくてめんどくさいが、後半の事件部分は調子良く読める、同名ドラマを見ていたがきっと原作本で買った人の挫折率高かっただろうなー、村上春樹が高校生の時、読んでいたことが図書カードで分かったと話題になったことを思い出した、騒いでいた人はきっとこの本を読んでないと思う2016/08/11

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