内容説明
アイヌ民族に対する名付け、旅行者・写真家のまなざし、新聞報道、雑誌記事、メディア・イベント、学術研究、政治家による政策的関与などを検証し、日本社会の主流派(マジョリティ)である和人のアイヌ民族に関わる当事者性を問い直す。アイヌ民族に関わる和人の当事者性を問う。
目次
序章 問題の所在
第1章 呼称から考える「アイヌ民族」と「日本人」の関係―名付けることと名乗ること
第2章 『旅』は誘う―観光雑誌と執筆者・読者の「北海道」と「アイヌ」
第3章 メディア・イベントとしての北海道「探検」
第4章 アイヌの写真を撮る/見るまなざし―1950‐70年代前半の写真雑誌と掛川源一郎
第5章 アイヌの頭蓋骨写真報道が意味するもの―過去の「露頭」の発見と発掘
第6章 アイヌ政策の分析枠組み―強制された「共生」の構造
第7章 五十嵐広三旭川市長とアイヌ民族―「北海道アイヌ祭り」と北海道旧土人保護法存廃論争を中心に
第8章 「アイヌ研究」と社会学のかすかな接点―ある社会学者の関与と撤退
終章 本書の到達点と今後の課題
著者等紹介
東村岳史[ヒガシムラタケシ]
北海道帯広市生まれ。名古屋大学大学院国際開発研究科博士後期課程中退。現在同研究科教員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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