内容説明
デンマークの宗教思想家キルケゴールの言う“愛”とは、神の愛への人間の壮烈な登攀であり、換言すれば、キリストによって具現された犠牲愛の極致を目ざす遠征である。彼の要求する“愛”は、人間の不可能の限界に接している。本書は、近代の運命とも言うべき、不幸の中にあって清らかであるために苦しまねばならぬ多くの人々に捧げられた、永遠なる“愛の生命と摂理”の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読書実践家
9
再読に値する本。「愛は律法の完全なり」キリスト教における隣人愛、利己愛、絶望について書いている。愛というテーマでこんなにも語れるキルケゴールの著作を他にも読んでみたい。2015/09/01
うえ
6
「俗世間では、次のような諺が言われている。「最も可愛いものは我が身也」と。この俚諺にしても、世俗についてあまりよい考えを有っているものではないと思う。利己愛がその様に最も有利なものとして押し立てられる様な世界は、どう考えてもあまり良い世界ではない。たとえ世界は利己愛を最も賢明なものと考えているかも知れません、が、と言って、その補償として世界は「愛」をより高貴なものだと解釈しないとは限りませぬ。世界は事実その様に言っています、が、そのくせ愛が何であるか就いて理解してはいないのです」2017/07/18
amanon
1
十数年ほど前に購入して(ちなみに奥付には平成五年一月発行とある)して、それ以来幾度となく手に取りながらも、結局読み通せずにいたもの。何せ当時はキリスト教に関しては殆ど無知状態で読もうとしたのだから、その内容にピンとこなくても何ら不思議ではないが、そうした事情を抜きにしてもこのテキストには独特のとっつきにくさがあるように思う。何せ、キルケゴール独特の逆説的表現(?)が散見しているし、その上訳が固くて、かなり読みにくい。ただ、内容はすくぶる示唆に富んでいるので、その内容をひたすらに自らに取り込もうと果敢に取り2008/06/29
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