内容説明
深夜、同じ番号にかかった電話が、偶然全てつながった。複数での会話が可能なことに気づいた5人の若者は、以来「混線クラブ」と称し、声だけの交遊を続けてきた。そのメンバー、新野とみゆきが次々に死体で発見された時、残された3人は初めて顔を合わせ、事件の調査に乗り出した。そして新野の同性愛、みゆきの売春などの秘密を知るのだが……。孤絶した都会人の歪んだ病巣を描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コットン
2
森村誠一さんは特に男性向きと思える作品も、品性をキープされているので私は読みます。「都市の遺言」で使われるのは、私でさえ記憶の彼方ですが、「NTT伝言ダイヤル」その名称はなんとなく思い出せはしますが、利用したことはないのが残念な気持ちになりました。やってみたことがあれば更にストーリーにハマれたのに!(笑)電話というツールも推理小説にかかれば、他人にはわからない場面を作ることができる。更にここで森村さんが描く「混線」という懐かしい現象。これは私も経験あり!2019/12/15
バムケロ
2
電話の混線トラブルが事件に繋がる。現代では有り得ないストーリー。途中から犯人がわかってしまったけれど設定が面白かった。2011/01/18