内容説明
現代ソマリランドと室町日本は驚くほど似ていた! 世界観がばんばん覆される快感が味わえる、人気ノンフィクション作家と歴史家による“超時空”対談。世界の辺境を知れば日本史の謎が、日本史を知れば世界の辺境の謎が解けてくる。中島京子さん推薦「脳天にハンマー直撃。目から鱗ボロボロ。」【小見出しより】外国人がイスラム過激派に狙われる本当の理由/ソマリアの内戦と応仁の乱/未来に向かってバックせよ!/信長とイスラム主義/伊達政宗のイタい恋/江戸の茶屋の娘も、ミャンマーのスイカ売りの少女も本が好き/独裁者は平和がお好き/妖怪はウォッチできない/アフリカで日本の中古車が売れる知られざる理由/今生きている社会がすべてではない
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
146
「辺境の怪書」を読んだのでその前に行われた室町時代についての対談を読んでみました。高野さんの書かれているソマリアの本と室町時代についての話でよくもまあこのような観点から話ができると感心しました。お二人とも非常に情報が豊富で読んでいる人にとって飽きさせないというか楽しませてくれます。またほかの観点から出版してくれないでしょうか?2018/09/07
トムトム
128
良いタイトル!内容は?面白いに決まっているじゃない!中世日本の一般人と、現代地球の辺境の民の似ている所を、専門家が語り合う。「あーあるある!」「じゃあこれは?」「そこはこっちはこうだね」「じゃあもしかして、こうかも!」など、楽しそう!室町時代のことは絶対的な正解はないけれど、現代に生きる辺境の人の様子から推測できる事はあるんだなぁ。興味深かったです。対談が楽しすぎて、高野さんの目が♡だったそう。2019/12/20
徒花
124
おもしろかった。ソマリアや東南アジアなどを巡ってきた「冒険家」と、日本の中世、室町自体などを研究している歴史学者が、あんまりとりとめもなく思うところを語っていく対談本。あんまり対談本は好きじゃないので読まないんだけど、中世日本とソマリランドなどの不思議な共通項や、現代にも生きている日本人的なマインドの源泉、ナショナリズムについてなど、話があっちに行ったりこっちに行ったりを繰り返しながら語られていくので、読んでいて飽きない。2022/05/26
ゆいまある
122
小学校出ていない疑惑が出る程の歴史音痴なので敬遠していたこの本。辺境メシで清水さんがいい仕事していたので手に取る。面白い。ファクトフルネス(いい本だ)によると世界のどの文化圏であっても経済的に成熟していくにつれて似た変化が起きる。従って室町時代とソマリアに共通点が多くても当然なのだが、私がぼんやり暮らしているこの土地が、数百年前には確かに辺境だったと知るのは興奮する。辺境でも歴史でもこの本で語られるのは親しみやすくも興味深い市井の人の日常であり、思わず歴史好きになりそう。知的好奇心刺激される一冊。2020/02/15
榊原 香織
88
途中から急に面白くなるのは、対談の場所を居酒屋に移動したからかな。 日本の中世とアフリカのソマリが似てる、ということで、それぞれの専門家が楽しい対談。 トリビアもたくさん。 70過ぎて、”バックトゥザフューチャー”という題で日本中世史の論文を書いた学者さんの本が読んでみたい2022/05/31