東京者がたり

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東京者がたり

  • 著者名:西村賢太【著】
  • 価格 ¥1,672(本体¥1,520)
  • 講談社(2016/06発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062197946

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内容説明

「東京はいかに私小説作家を形作ったのか」。デビュー作『どうで死ぬ身の一踊り』から、芥川賞受賞作『苦役列車』など、さまざまな作品群の中に描かれてきた東京。東京江戸川区に生まれ、一五歳から東京を流浪したその生き様とともに、土地の思い出と出来事、そして現在への系譜を語る、創作の根源に迫る随筆集。巻末には、新宿生まれの新宿育ちの芸人・玉袋筋太郎氏との特別対談も収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

89
西村賢太の東京エッセイ。実は私は近頃落ち込んでいる。何事も上手くいかない。そんな事はしょっちゅうあり、いずれ過ぎる事は知っているつもりだか、渦中は辛いものがある。そういう時に楽にしてくれるのは西村賢太の本である。決して自慢せずに悲惨な思いを正直に書いている文章にいつも支えられる。若い頃は肉体労働ばかりしていたのかと思いきや、飲食店で働いていた事もあるのは意外。作品では豚小屋と書きながら、実は市川昆の住むマンション住まいだった事も。玉袋筋太郎との対談は東京人ならでは。少し気楽になれた。賢太さん、有難う。2015/12/07

そうたそ

38
★★☆☆☆ 東京にて生まれ育った著者。そんな著者が東京の数々の風景とともに、その土地での過去・現在を語り尽くす一冊。今までの西村さんの随筆とは少し異なる大人しめの内容。その分、いつもの品の無さが好きな者としては物足りなく感じてしまった。長らく遠ざかっていた講談社での久々の連載だから荒くれ者のような著者も若干縮こまっていたのだろうか、あるいはそもそも連載趣旨がこういう感じだったのか。ある意味では普段語られないエピソードもあったりで読み応えはあるけど、まあファン以外にはなかなか手に取られにくいだろうなあ……。2015/11/13

sora

31
「知らないもの知りたさ」で、興味深く読みましたが、「もう一度、読んでみる?」と聞かれたら・・・・多分、読まないと思う。好みが分かれる本だと思いました。2015/11/15

抹茶モナカ

27
東京の街をお題にしたエッセイ集。後半に進むにつれ、ネタ切れの感が強くなる。私小説の形で書いて来た話の焼き直しが主だけど、この作家さんの人間臭さは魅力的で、思わず心が軽くなる瞬間も読書中あった。東京近郊に住んでいる人が読むと、楽しさも増すんだろうなぁ。2017/12/31

キク

25
東京育ちの私小説家の、東京巡りエッセイ集。何というか、著者の好きではない場所や、自作の映画化の出来への不満とかの記述が呪詛のレベルまで高まっていて、なかなかに辛かった。新宿以西の様々な場所について書かれてる。僕は東京に対して未だに「ここでは自分はよそ者だ」という感覚が抜けないけど、出てくる地名の殆どに土地勘がある自分にびっくりした。人生の半分以上を東京で過ごしてんだから当然なんだろうけど、、、、。未解決の個人的自我の葛藤を主題にした私小説って影響を受けちゃいそうだから、そんなに頻繁に読んじゃいけないな、、2020/12/31

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