内容説明
【2020年10月2日(金)映画公開!】
W主演佐藤大樹(EXILE/FANTASTICS)&橋本環奈
小説は、好きですか――?
いつか誰かが泣かないですむように、今は君のために物語を綴ろう。
僕は小説の主人公になり得ない人間だ。学生で作家デビューしたものの、発表した作品は酷評され売り上げも振るわない……。
物語を紡ぐ意味を見失った僕の前に現れた、同い年の人気作家・小余綾詩凪。二人で小説を合作するうち、僕は彼女の秘密に気がつく。彼女の言う“小説の神様”とは? そして合作の行方は? 書くことでしか進めない、不器用な僕たちの先の見えない青春!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
396
「隣の芝生は青く見える」。青いのではなく、そう見えるということが要点なのだろう。物語を作ることに対する、葛藤や苦しみ自体を物語にするという、メタフィクションとも言える物語。真の主人公は一也でも詩凪でもなく、小説(を書くこと、その意味)かもしれない。ラスト数十ページは、作者が猛烈な勢いで書いているので、こちらも猛烈な速さで読む。読める。読者にも小説の神様はつくみたいだ。わたしは、といえば、小説には確かに力があると思います。2017/11/18
ふじさん
188
商業的な失敗を繰り返し物語に真っ直ぐ向き合えなくなった高校生作家の主人公が、人気作家のヒロインとの共作を通じ再生していく、創作の意味を巡る青春小説。著者の体験を如実に反映させたと思しき主人公の吐き出す呪詛は、余りに悲愴。些か書き手側の論理に偏り過ぎている印象は否めないが、執拗なまで描き込まれた創作の苦しみに、自分まで取り込まれそうになりながら読んだ。勿論その分、差し込む光の眩しさも鮮烈。熱の入りように半ば胸焼けしつつ大いに感情を揺さぶられた。相手の秘密を知る事で自分自身を知る、青春ミステリ的な手筋も流石。2022/07/11
nobby
172
うーん、軽快に読めるけど、とにかく辛くて苦しくて…新人賞受賞するも本の売れないネガティブ男子と容姿端麗お嬢様人気作家、そんな高校同級生に持ち上がった合作企画に『小説の神様』は微笑むのか…アオハル作風が読みやすいが、主人公2人の宿願とか葛藤やらが入れ替わり錯綜する違和感は否めない…「なんのために小説を書くのか」この永遠の問いかけに、厳しい職業作家の現状が生々しく重ねられるのが痛々しくて…それでもラストでようやく辿り着いた当面の答えにはホッと出来る。そして僕は、これからも素敵な小説と巡り会えることを切に願う♬2020/08/22
starly
166
周囲の酷評を気にするあまり、現実主義な考え方でしか書けなくなった主人公と、夢や希望に満ちた作品を手掛ける人気作家のヒロイン。2人が互いに手を取り合い1つの物語を綴る話し。 書き続ける事は決して楽ではない。私も本が好きで趣味で物語を書いていたが途中で行き詰まり断念。その話しを通して読み手に何を伝えたいのか全く考えていなかった。やはり本が好きでも私は読み手にまわろう。ある本が人気だからお気に入りではなく何度も読み返したくなるような本を売れてる売れてないに関わらず大切にしようと思う。2021/09/11
bookkeeper
161
★★★★★ 初読。高校生作家の一也は作品が酷評されて以来新作を執筆できず、担当から別作家との共作を提案される。相手は同い年で人気の美少女作家詩凪。ネガティブ男子と全てに恵まれた日向の少女。相性は最悪で執筆は難航を極める。 高飛車で、でも事あるごとに主人公に諦めないよう必死に訴える詩凪の秘められた事情に胸が熱くなる。創作の苦しみ、悪意に直接晒されるネット社会、一部の人気作家以外はシビアに淘汰される現状…。痛くて辛くて、それでも誰かの心に届く言葉を届けたい。小説家が真っ直ぐに書いた小説家のお話しですね。2022/02/06
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