内容説明
コミュ障でいじめられて、中学受験も失敗。そんな自分(阪本)が高校で先生(林)に出会い、京大理学部に進んだ、学びの物語――ベストセラー『残念な教員』の著者と教え子による、大学受験を超えた真の教育論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まゆまゆ
7
国語の成績が悪い生徒と先生による受験勉強回顧話。いかに生徒に内発的動機付けをさせ、好奇心を持って勉強に取り組ませることができるかが大事だが、その下地を持つ生徒であれば、確実に成績が良くなる。登場した生徒はそれがきちんと家庭内教育によって培われていた、というところか。受験勉強以外の他者意識を持たせるための指導というのも必要な事だと思う。2016/08/17
今Chan
3
「私自身が個人として大切にしている方々に、自分が全霊を賭して導いてきた生徒を引き合わせる。そして、その両名が短時間でも共感してくれる。このことは望外の幸せでした。」 随所で、林先生や阪本君の言葉に感銘を受けました。自分は教え子に何をしてきたのだろう、深く反省です。2018/08/31
うずまきねこ
3
著者の前作よりも丸くなっている気がします。卒業生との共著ということがそうさせているのか、はたまた…。私は本書には概ね賛同します。「受験」という枠に当てはめて勉強を進めることが長い目で見て、個人を育てることにどうつながっていくのでしょうか。「内発的動機付け」により、生徒たちに好奇心のタネを植え付けていくことが重要になってくるのでしょう。そして教員たちにとって、それがとても難しいのでしょう。2016/06/27
oooともろー
2
副題は不要。2人の出会いは希有な幸運。2016/06/29
Gyo
1
賛否両論の書「残念な教員」の著者である林純次氏の本。何が本物の教育なのかはさておき、苦手だった国語を克服し、志望校に合格していくという物語。「ビリギャル」もそうであるが、近年「ダメだった生徒がある教師と出会い、努力の末に合格を勝ち取る」というストーリーがコンテンツとして消費されている世の中になったなぁと思う。その前は「GTO」や「ヤンキー先生」だったし、その前は「金八先生」などのような熱血先生が体当たりで生徒を矯正するというストーリーだった。いずれもその時代の求めている教師像なんだと思う。2017/09/24