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内容説明
武士道とは本当はどんな思想なのだろうか。ブームのようになっている武士道は、実は明治以降に作られたイメージにすぎない。「甲陽軍鑑」「葉隠」など重要文献を読みなおし、日本思想としての武士道を解明。(講談社現代新書)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
52
明治以降とそれ以前の武士道は違うものだったという詳しい解説書。この本を読んで、昔の武士に対する認識が変わった。昔の文献にもっと触れる必要性も感じた。2016/04/14
無重力蜜柑
13
極めて良著。武士道という日本人なら誰でも知っていて、かつ知らない思想の内実と変遷を、各時代の社会構造を念頭に置いて平易に説き明かした本。簡単に言えば「今の日本人がイメージする武士道は偽物」「本物の武士道を教えてやるよ」という話。筆者の整理によると武士道は時代ごとに三種に大別できる。戦国時代までの「武士道」、江戸時代の「士道」、近代以降の「明治武士道」である。現代日本人が想像する武士道は一番最後のものだが、これは実際には最初の武士道からは程遠い。故に本書のタイトルは武士道の「逆襲」となっているわけだ。2024/04/02
テトロ
8
武士、武士道について改めて考えさせられる書。新渡戸稲造の外国に向けて発信された武士道と、戦国時代の武士道が似て非なるものであることが理解できる。日々命を懸けて過ごしていた武士の生き方を真似ることはできないが、その精神に学ぶことは多い。2019/10/07
tsubomi
6
2021.01.07-02.19:武士道を戦国時代以前の概念、江戸時代の概念、明治時代の概念に分けて解説。“明治武士道”がほかの時代とどう違うのか?について詳しく説明していて、特に『葉隠』からの引用が多いです。主君と家臣の恋心にも似た心情の通い合い、“諫言(かんげん)”は一番槍に勝る忠義の行い、など興味深い内容。ちょうど『麒麟がくる』の終盤の平蜘蛛エピソード付近で諫言の章を読んでいたので、自然に明智光秀のことを連想しました。曰く、死んでも名が残る戦死、身命を賭しても不名誉な死につながりかねない諫言、と。 2021/02/19
nob
6
武士は本来戦闘者であり、その思想はそこに根差したものである。戦闘者であることを離れて武士道は存在し得ない。いま武士道の名で呼ばれる道徳は、明治の武士以外の人間が生み出した、本来の武士道の残滓にすぎない。 著者の主張は、思想としての明治武士道批判ではなく、関係ないのに「武士」を名乗るな、という点が中心。ただ、「武士道」と聞いて今私がイメージするのは、「正々堂々勝負する」…立ち会いで変化しないとか、自陣でボール回して時間稼ぎしないとかのことで、著者の言う明治武士道の「忠孝」とは違う。一般的にはどうなのか。2016/12/19
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