内容説明
運命の恋人フェルゼンと出逢い、ついに本物の愛を知ったアントワネット。しかしフランス王妃としての運命は、女としての幸せを彼女に与えなかった。煌びやかな宮殿から死の断頭台へ――悲劇と感動のクライマックス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かのこ
61
読友さんにおすすめしてもらった作品。なんとなんとトワネットちゃん日記の参考文献だった! 大好き中野京子さんが訳をしているのもあり、翻訳小説はものによっては少し苦手だけど、スラスラ楽しく読めた。 第三者の(しかも今の時代よりアントワネットに近しい時代の人が書いている)視点からトワネットちゃんを見つめるのも興味深い。 王の愛妾とバトったり、カジノにどハマりしていた何もできない、しようとしない子供が最後に放った歴史に残る輝き…、正統派歴史小説で読んでもぶるぶるする。まだまだアントワネットブーム続きそう!2019/10/19
坂城 弥生
46
最後までマリア・テレジアの娘でありフランス王妃であるという誇りを持ち続けた女性だったんだなぁと思った。2021/10/15
ころこ
44
著者は資料から実証的に晩年の姿をつくろうとしますが、信頼性の乏しい手紙を排除した結果、残った資料の間を物語で繋ぐことになります。ロマン主義的でなく、狭い範囲の実証性でもない、厳密には想像の産物ですが、人間マリー・アントワネットを物語るということをしています。「王の臣下であるはずの彼らのうち誰ひとりとして、王の顔を硬貨以外で見た者がなく」王の身体は二つあります。王の二つの身体から公的なものが剥がされ、私的なものだけが露になるところに読み応えがあります。民間人に変装し、ツンと鼻を衝く香辛料の臭いのした家の一角2021/09/24
ぐうぐう
44
『ベルサイユのばら』が、いかに生まれたのか。ツヴァイク『マリー・アントワネット』下巻を読むと、その動機が鮮明に理解できる。革命の最中、最愛の相手を知るマリー・アントワネットとフェルゼン、二人の激しくも揺らぎない信頼関係が、ツヴァイクの流麗な描写で語られていく。それは、どんな恋愛小説にも負けない、歴史を味方にした、圧倒的な力強さと魅惑のドラマだ。「死の激情、『もはや終わりである』という灼熱の炎が、死を待つ女性のこの無言の挨拶から吹き上げ、生きた肉体が灰になる前に今一度激しく燃えたち、(つづく)2019/12/24
金吾
36
○激動のなかでのマリー・アントワネットの誇り、大衆の狂気が印象的です。立場が人を作っていくのに、マリア・テレジアの危惧通り、王夫妻になった時が早すぎて準備が出来てなかったのかなあと思いました。淡々と書かれながら惹き付ける文章は著名な作品だけあるなあと感じました。2026/06/25




