内容説明
2016年7月の参議院選挙から、18歳の投票が始まる。 中国の雨傘革命や台湾の総統選挙、アメリカの大統領選党員集会でのサンダースの躍進など、近年若者によって国政が動いている。 若者研究の第一人者である著者が18歳のリアルから、日本の未来を大胆予測。 「変化点」がどこなのかをあぶりだす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
RYOyan
12
先進国の若者の置かれた状況としては、相対的に日本の若者は恵まれているという現実のデータは興味深いものがあった。選挙に行くだけで得するようなキャンペーンを仕込むのは面白いと思う。でも目立った争点無くキーマンに翻弄された衆議院選挙を終えて、もっと身近な生活に直結する政策を前に出さなくては、若者を選挙に足を運ばせることはできないだろう。2017/10/23
ざちょう
11
国内の選挙投票の実状や他国との比較は、政治全般に疎い私にとって勉強になりました。若者世代の人口が低い日本と対照的に、その世代が全体の4分の1を占めるアメリカでは、選挙を大きく左右する要因になっているそうです。この事例があるので、若い世代でも腐らずに選挙に参加して政治に目を向けているということが当事者たちに伝わればなあ、と思います。2016/07/09
ののまる
7
なかなかにリアル(笑2017/05/13
たこやき
7
ここ数作の著者の書と異なり、NHKなどの調査を元に、若者と政治意識を考察した書……なのだが、本書を読んで思ったのは、著者はとにかく今の若い世代を「昔と違う」と言う結論ありきで見ているのだな、ということ。単発調査なのに、それをもって「今はこうです」というのはどういう根拠があるのか? と。また、若者研という特殊な若者集団との座談会のあとの「若者の投票率を挙げる方策案」は、杜撰すぎて失笑。日本における選挙制度の基礎くらい調べて、実現可能レベルの話をしようや……2016/08/08
田中峰和
2
参院選前のNHKの調査では、行くと行くつもりの合計が60.7%だったが、結果は51.17%。19歳では39.66%という情けない数字になった。先の14年の衆院選の20代投票率が32%で、60代が68%。ボリュームも大きい60代が少子化の20代の倍以上の投票率では、シルバーデモクラシーと呼ばれても仕方ない。SNSで盛り上がる中高年に比べ、18歳選挙世代は閉鎖的なLINEの世界に閉じこもり、マイノリティ意識が強くなる。トランプが米軍を撤退させれば、憲法改正の国民投票が実施され、若年層は賛成に投票するだろう。2016/12/07