世界で最もクリエイティブな国デンマークに学ぶ 発想力の鍛え方

著者名：クリスチャン・ステーディル/リーネ・タンゴー

クロスメディア・パブリッシング（2016/06発売）

• ISBN：9784844373858

内容説明

資源が無くても、クリエイティブで勝負できる!
イノベーション・デザインの先駆的発信地、
デンマークに学ぶ、発想力の鍛え方

アート、建築、デザイン、イノベーションの先駆的発信地デンマーク。
いまや、国民所得は日本をはるかに凌駕し、各種の社会経済の競争力や国際競争力ランキングでは常に上位をキープ、出生率などにおいても優等生です。
この日本と同じ資源に乏しい小国で、圧倒的な経済力を牽引してきたキーワードとは「ニッチ産業におけるイノベーション」です。イノベーションを生み出ために必須の「創造力」はいかに培われてきたのでしょうか。

一人あたり国民所得は日本よりも30%以上高く、消費税は25%でありながらも、国連が発表している国民の幸福指数では世界一です。
また、日本と同じ資源に乏しい小国でありながら、GDPのなんと60%を稼ぎだしているのはなんと工業、医療、エネルギー、農業・食品、ICTなどの特色ある「輸出産業」です(「輸出立国」の「日本」のGDPに占める輸出の割合はおよそ15%)。

本書では、レゴやヒュンメル、世界一の人気レストランnoma、ウェブでカスタム・タトゥーデザインの販売を手掛けるtattoodo.comなど、注目企業のオーナー、世界的に活躍している気鋭の建築家、芸術家、ドラマ制作者への取材から、その秘密に迫ります。

海賊ヴァイキングの時代から世界を牛耳る海運産業を牽引し、コンテンツ、建築や工業製品のニッチ分野で圧倒的な強さを、生み出す知識・イノベーションを生み出してきた「創造力」とは。本書で紹介する人物たちは、各界を代表するイノベーターであり続けます。

解説 『「イチからアルファ」を生む国』 田村 大(リ・パブリック共同代表/東京大学i.school共同創設者エグゼグティブ・フェロー)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Willie the Wildcat]

創造力への北欧の取り組みを特集したNHK、あるいはBusiness Indiderの記事を思い出す。1人1人の持つ創造力を如何に育み、活かすか。Super-Personである必要は無い。加えて、”創造”の定義の解釈。0から生み出すことだけが全てではない。気づき、一歩踏み出す勇気と、それを後押しする環境。デンマークを事例として、どこでも、誰でも創造力を活かせる機会はある！と感じさせてくれる。無論、きっかけは日々の生活。人であり、時間であり、そして空間だなぁ。

2015/03/26

[645TJC]

この本においてのクリエティビティの定義とは無から有を生み出すのではなく、既存の様々価値を分解し、再解釈し、それぞれを新たな形で結びつけること。既存の枠組の境界線ギリギリで考え、既存の枠組み押し広げる事。また、既存の事象を反対側から見るなど、新たな視点で物事を捉え、別の解釈ができること。アイディアを得るためには合理的に行動する。アイディアは待っていても降ってこない。アイディアは量が質となる。人と接する、サンプルを集めるなど、影響や刺激を受けるために行動する。

2017/01/22

[りー]

始まって十分の一も読まないうちにこの本に書かれてる全てのことは終わってた。ビジネス書としては三流未満。

2016/06/18

[森香]

デンマークを代表する企業と人物へのインタビューを下地に、クリエイティビティとは何か？クリエイティブになるには？をまとめた本。建築家のビャルケ・インゲルスの章が読みたくて手に取った。本書によると、クリエイティブとは既存の枠ぎりぎりでの試行錯誤。インゲルスの言葉では、クリエイティブとはクライアントの要求条件下でのブレイクスルー。前者は日本の企業の「カイゼン」と近い概念だと思う。カイゼン手法は、情報と人脈の収集なので、正に仕事そのもの。筆者がドラッグとクリエイティブの関係性に踏み込んだ点を勇気があると感じた。

2015/05/06

[げん]

デンマークのクリエイティビティについての考え方が、様々な業界で活躍しているデンマーク人のエピソードを交えて、様々な角度から論じられている。既存の枠の限界付近で発想する、というのは新鮮だが、合理的な気がする。レゴのマーケティングの話も興味深い。デンマークに行きたくなってきた。

2015/02/07