新潮新書<br> イスラム化するヨーロッパ

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新潮新書
イスラム化するヨーロッパ

  • 著者名:三井美奈【著】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 特価 ¥554(本体¥504)
  • 新潮社(2016/05発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106106491

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内容説明

多発するテロ、移民二世・三世の増加、押し寄せる難民──欧州は今まさに「イスラム化」の危機に瀕している。西欧育ちの若者が、なぜ過激派に共鳴するのか。 自由の国フランスで、なぜベールの着用が禁止されるのか。戦後復興の担い手は、いかにして厄介者となったのか。そして、欧州の「自由」と「寛容」は、いかに失われつつあるのか──。長年の現地取材に基づき、欧州を覆う苦悩から、世界の明日を読み解く!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

46
現在の欧州とイスラムの関係性についてのレポ。欧州内部に焦点を絞っている為、非常に問題点がわかりやすくなっている。今年に入ってのシャルリ・エブド襲撃事件とこの前のパリ連続テロで欧州とイスラムの関係性に注目するようになったが、この本を読んでいると想像以上に根が深い事を教えられる。イスラム国に参加する若者から移民二世・三世によるホーム・グロウン・テロリスト、それに比例するような欧州の反イスラム。帯に「文明の衝突」とあるが、異なる価値が衝突すると斯様な悪夢めいた現実になるのであるな。まさに負の連鎖という事を確認。2015/12/27

リキヨシオ

30
不自由ない環境で育ったものの突然家族の元から消えてイスラム系テロ組織の仲間入りする若者は少なくない。背景には「今の欧州には自由があり過ぎる→若者はどうしていいかわからない→みんな個々にさまよっている→経済が悪化して失業率も改善しない→希望がない」という「つかみ取った自由=希望」ではなく「最初から与えられた自由=不安」といった自由より誰かに導いてほしいと考える若者の価値観がある。西欧のイスラム教対策失敗の要因には・西欧の価値観をイスラム教徒に押し付けた・イスラム教徒のコミュニティを放置してきた。2017/11/01

アイアイ

23
10代の若者がコーランに導かれ2015年西欧人でイスラムテロリストになったのは約4千人。 2世3世の移民の子達は白人社会で生き難さを感じ、両親の母国は異国である孤独。年間のテロ数と増える犠牲者に国民の危機感が高まる中、 フランスの女性への覆面ベールに罰金。格差社会で努力して警官になった移民のアフメド・ムラベの射殺、シャルリー紙テロ。 ドイツの移民排除を訴えるペギータ。行き場のない難民たちの大きなうねりが、今後大きな戦争の流れを生む可能性大。 ▽図書館2016/04/03

rokubrain

17
ヨーロッパの特性である多民族の土地柄、中東、マグレブとの距離感、サラセン帝国などの歴史的な背景を考えると、元来キリスト教社会の中でも ある一定度イスラム化が進むのは、なんら不思議ではなく自然の理だと思う。問題はイスラムが現代の移民問題や格差社会問題や差別の対象となっていることだ。近年のヨーロッパの社会状況が、取材を中心に分かりやすく書かれていて勉強になった。2020/06/14

中島直人

15
ヨーロッパにおけるイスラーム教を巡る問題は、経済的な側面より、文化的な側面から見るべきというのは目から鱗。だからこそ、比較的経済的には恵まれているフランスや北欧諸国で、反移民・反イスラームが強まっているのか。2016/11/11

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