内容説明
図書室で夢中になった『秘密の花園』『小公子』、でも本が無い家だったので愛読書はなんと『家庭の医学』だった。13歳で出会った『アンネの日記』に触発されて作家を志す。オースター、ブローティガン、内田百けん、村上春樹……本への愛情がひしひしと伝わるエッセイ集。思わぬ出会いをたくさんもたらしてくれた『博士の愛した数式』誕生秘話や、愛犬の尻尾にふと白毛を見つけた感慨なども。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
327
小川洋子さんが読んだ本の紹介を中心としたショート・エッセイ集。さすがに読者としても、精妙にして緻密な読みを開陳する。自分が読んだ本でさえ、眼を開かれることばかり。特に感心したのが村上春樹の一連の小説に、彼女は常に死の影を見ていること。また、未読の本はいずれもすぐにも読みたくなるほどに魅力を伝えるのが巧みだ。さらには、ところどころで彼女の創作の秘密を語っていたりもする。例えば「小説を書く時、舞台となる町の地図を作り、家の間取りを描くところからはじめる」といった風に。何よりも小説の空間を大切にしていたのだ。2015/03/07
ehirano1
126
長らく積読していてゴメンナサイ、と本書に謝りたいです。著者のやや赤裸々過ぎる点が良い意味でのアクセントになりながら実に軽快なエッセイで、ページを捲る手が止まりませんでした。特に、P.オースターや村上春樹の著作が本書によって、「彼等はそういうことを言っていたんだなぁ」と溜息が出るくらい理解できたのはホントに僥倖でした。 第二弾はないのでしょうか? 2020/03/15
はたっぴ
96
タイトルを見て素通りできず、積読にもしておけず、ムズムズしながら頁を捲ったが、小川さんの言葉の魔術にかかり、どの作品も次々と読んでみたくなる。著者の本に対する情熱の迸りを捉えたくて、Kindleでハイライトをしながら読んでいたら、ラインを引きすぎて真っ黒になる頁もあり、表現方法を学ぶ生徒のような気分で読了。小川さんのようにいつまでも初々しい気持ちで、トキメキながら読書を楽しみたいものだ。早速、ポール・オースターと、村上さんの『中国行きのスロウ・ボート』、武田百合子さんの『富士日記』を読んでみよう。2016/06/02
コットン
92
小川さんが本や自身を語るエッセイ集。紹介本では『中国行きのスロウ・ボート』(以前に読んでいるが再読したくなる語り口!)、『西瓜糖の日々』(すごい小説と紹介され気になる)。自身を語る:家の前に美味しそうな茄子が落ちていて小雨が降り出したとき茄子の下のアスファルトだけは乾いたままだったのが「短編小説のようだ」と小川さんがつぶやく感性がすごい。そして、「小食と言いながらも、食後のおやつは欠かしません。」という可愛い面も…。2014/07/13
ehirano1
88
著者「・・・仕事部屋を整理しないうちに急に(死神の)お迎えが来ると、たいそう困った事態に陥る可能性が高い」。多くの人がそうじゃないですか。著者「タイガースの選手との空想恋愛を綴った日記、若返りの秘薬」。あるあるですね。著者「五寸釘」!!!著者「ちょっと人には見せられない趣味のビデオ」。あんたはおっさんですか?www2026/04/26




