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内容説明
いまこそ歴史を武器に変えるとき!
「歴史が人間によってつくられる限り、われわれはまた、同じような判断ミスを犯すだろうし、似たような組織をつくる」(半藤一利)
「戦後70年が経って、戦争が遠くなったのではなく、新たな戦争が近づいていると感じています」(佐藤優)
昭和史研究とインテリジェンスの第一人者が、731部隊、ノモンハン事件、終戦工作、昭和陸海軍と日本の官僚機構・・・昭和史の中に組み込まれている悪の構造を顕在化させることに挑んだ。
目次
第一章 よみがえる七三一部隊の亡霊
第二章 「ノモンハン」の歴史的意味を問い直せ
第三章 戦争の終わり方は難しい
第四章 八月十五日は終戦ではない
第五章 昭和陸海軍と日本の官僚組織
第六章 第三次世界大戦はどこで始まるか
第七章 昭和史を武器に変える十四冊
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
桜もち
66
おもしろかった!昭和史それだけだと眠くなるが昭和史を知り尽くした半藤さんと外交専門家の佐藤さんの対談だから実に知的におもしろい。太平洋戦争の戦い方からみても、人間は、全力で愚かなことをやってしまうものだ。愚かな作戦を当然のように考える空気の形成も怖い。どうしたら気づけるのか、止められるのか。昭和史を知るとして『戦艦大和ノ最期』が挙げられたが、リアルに書くことが鎮魂なら私はそれを読んで鎮魂したい。第7章の『昭和史を武器に変える14冊』だけでも一見の価値あり。半藤さんと佐藤さんの推薦図書。2017/03/08
sayan
45
対談を通じてキーワードに沿った昭和史の構造を明らかにし今後の展望を示した書籍。佐藤・半藤両氏の掛け合いが抜群に面白かった。特に、ものの見方として「軍人と外交官の条約観」において、国際法の重要性を示すものとして、「戦争が違法となったことで、平和を維持するためという理屈をつけないと戦争ができない」。が、そこに対して、現在でも、現実をつくってそれに法を照らし合わせればいい、と思っている国もあること。また、非対称戦にも言及してありルパート・スミスの「The utility of force」を思い出すにいたった。2017/09/18
kawa
37
昭和史第一人者・半藤氏と、博覧強記の元外交官・佐藤氏の対談。佐藤氏の著作・対談集は数多いが、今のところ本作が一番印象に残る。責任を取らない旧日本軍の体制を、数多くの識者が批判するのだが、それ以上に、今の政治家・官僚層の劣化が著しく、知らず知らずに戦争に巻き込まれる危険性有りと言う指摘は衝撃的。内容は太平洋戦争の振り返りなのだが、「21世紀の~」とした由縁。憲法改正や有事法制は、この国の万が一のために必要なのだろうけれど、それを運用するシステムに問題や不安があるとすれば、とても賛成できないということか。2018/09/07
非日常口
30
1928年パリ不戦条約により国際法上で「平和維持のため」という理屈づけがないと戦争ができないようになったが、それ以前は手続きをふめばすぐに起こせた。731部隊が被験者をマルタと呼んだ事、ミドリ十字の問題との関係、部隊の動向をどこまで天皇が把握していたかという考察、ロシアが自国でなく対外宣伝用に本を発行した可能性はプロパガンダやイメージ操作、国際法の相互主義。現状はゲーム理論で力関係の均衡をとりにいく形になっているがそこに物語を持った人間が絡むと、均衡の感覚がずれてくることもある。歴史の使い方を見る一冊。2016/07/02
ロッキーのパパ
23
評価は★★★★(満点は★★★★★) 対談相手の一人が佐藤優ということもあり、日露関係で新たな知見が増えた。スターリンの対日参戦は日露戦争のリベンジという面は理解していたけど、シベリア出兵の影響も強いんだ。よく考えてみるとシベリア出兵は教科書レベルの知識しかない。ちょうど新書が出ていたので購入した。2016/09/22
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