内容説明
本物の花そっくりに化け、アリの身体を乗っ取って操り、罠を使って狩りをする……。陸上生物5億年の進化が生みだした、キノコとカビの変幻自在のサバイバル術とは!? したたかな社会生活術から地球生態系を支える驚異の能力まで、菌類たちの奇妙で面白い世界を気鋭の研究者が案内する。(巻頭にカラー写真あります)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
155
まえがきの冒頭一文に全ての想いが集約されている。“菌類は多くの人々に誤解されている”と。そんな訳で“スター性のある菌類を紹介する事で、世間一般に抱かれているマイナスイメージを払拭したい”のだと。いや、スター性ってw。そう思いましたが、中々どうして。菌類のバリエーションの広さと巧みな生存戦略よ。我々はもっと菌の魅力に関心を向け、せんせーはそんな面白さを発信して下さい。って事ですね。例に漏れず、研究対象への偏愛が素晴らしい( ¨̮ )。2021/02/06
翠埜もぐら
15
目から鱗と言うより今年一番驚愕した本かもしれません。体内に藻類を取り込んで共生したり、蜜まで装備した花そっくりの疑似花を作って胞子を運ばせたり、シロアリの卵に化けて世話を受けた挙句、条件が変わると周りの卵を食らいながら成長を始めるとか。目に見えない微細な「菌」がこれほどまでにフレキシブルな生き物だったとは。とても強い生き物なのか、脆弱なゆえにフレキシブルにならざる得なかったのか。入門書として平易過ぎず難しすぎず、変わった「菌」の羅列ではなく進化の道筋や新たな利用方法まで網羅して大変楽しめました。2021/11/01
月をみるもの
12
「鎌倉殿の13人」を見て、女子に好かれないキノコを不憫に思って人全員に読んでもらいたい。2022/09/04
蠍
11
面白い 地衣類が苔植物とは全然異なり、藻類と菌類の共生体だとは全然知らなかった。 また、ペルム紀、白亜紀の大量絶滅の後に菌類の層があるなども興味深かった。 菌類がどの範囲に属するのか(ウイルスは違うし、酵母とかは菌だし、細菌とは違うし)概観できてよかったし、 ポリウレタンを分解する菌、ジェット燃料を用いて菌糸を成長させる菌、スギの雄花に寄生する菌、アリを操る菌、花そっくりに化けるカビ、病原菌に寄生する菌による微生物農薬など、個性的な菌をピックアップしてくれていてとても興味深かった2024/03/31
大島ちかり
11
またもや人間には到底かなわない菌類の世界の大きさに圧倒され驚かされた。人間は生物界を支配しているように見えて踊らされているんだろう。きっと。2016/09/17
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