内容説明
写真家としてのみならず、「さくらん」「ヘルタースルター」といった映画の監督、AKB48「ヘビーローテーション」のMV監督など、多方面で活躍している著者が、プロの写真家になって10周年という区切りに人生を振り返った。
子どものころ、美大生のころ、初仕事、「木村伊伊兵衛写真賞」を受賞したころ、仕事が急増したころ、出産後・・・人生の節目において、クリエイターとして、女性として、何を考え、どんな行動を起こしたのか。そして、父である演出家・蜷川幸雄氏のことも語った。
人生を豊かにするヒントがつまった一冊。
※この本は『ラッキスターの探し方』(2006年、DAI-X出版刊)を改題、加筆したものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
86
不確かな未来の中で仕事をしている人は本当にすごいと思う。もちろん会社勤めのサラリーマンが確かとは言えないが、それでもフォトグラファーという職業でやっていこうとした覚悟がもうすごい。仕事に対する真剣さは本当に見習わなければならないと思う。2016/05/18
しの
14
初めて蜷川実花の名を知ったのはルミネの広告だった。なんとなく目に止まる、見てしまう。そんな広告や写真や映画がいくつかあって、それが全部「蜷川実花」というワードでひとつに繋がったときはとても感動した。それほどまでにこの人の世界観は確立されている。代表的な花や金魚ってわりと一般的な被写体なのに。この本で、蜷川さんがいかに写真を愛しているか、どんな道を歩んできたか、そして仕事とどう向き合っているかに触れた。蜷川さんの目にしか映らない、色彩鮮やかな美しい光景を写真という形で共有してもらえる幸せをかみしめる。2016/07/02
ジュースの素
9
ただ好きな事をセオリー通りでなくやってきた。誰かのアシスタントになる事もなく。写真は人に教わるものではないと思って来た。最初はモノクロだったが、ある日カラーにしてみてこんな世界もあるかと目覚める。彼女の爆発するようなカラフルな写真はただ素敵だ。最近、静岡で個展があり 大人気だったそうだ。女優の母親が作るパッチワークの色も凄くカラフルだった。その血が流れているのかも。2018/02/23
オオサキ
9
写真だけ見て好きだった蜷川実花さんの自叙伝エッセイ。自分の勝手なイメージと、ここに書かれている蜷川実花さんとのギャップ、それもとても人間として魅力的な彼女を垣間見ることが出来て、読んで良かったなぁと思いますよ。好きと言っておきながら映画は見ていないので、これから見ます。2017/12/30
江藤 はるは
8
蚕が繭を割るように、蕾が花を実らせていた。2019/11/22