内容説明
【渡辺淳一文学賞創設記念電子化!】総合病院の女外科医・二番町眉子は、「右大腿巨細胞腫」の疑いで入院してきた評判のプリマバレリーナ深町麗子に対し、肢の切断手術を主張した。看護婦村形万里子は眉子女医の主張にある疑惑を抱いた。白衣の裏に秘められた背徳の匂い。華麗さの裏の残酷。相反する特異性格とその行動を日記体で綴った異色話題作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
美雀(みすず)
33
渡辺文学の異色作ですかね?女性はボーイズラブなら、男性は百合がお好きなのかな?でも、日記形式になっていたので読みやすかったです。性的な事が狂ってしまったら確かに苦しむと思います。2015/03/06
James Hayashi
24
レズという異色な世界、淫靡な世界を男性作家が40年程前に書いた作品。女医と看護婦の日記をもとにストーリーが進む。 単に女性の同性愛を描き出しているわけでないことは後半わかる。そこは医者である著者ゆえ。しかし女性から見てこの作品をどう感じるか気になった。自分からはもう一つ伝わらない女性心理、女性の欲望、美的感覚など所々に。しかしインスピレーションとしては受けるものが大きかった。2018/10/05
MIKETOM
8
美貌で怜悧な女医。同僚の医者たちはどうにかして懇ろになろうと無様にウロチョロするが女医は歯牙にもかけず。女医は若い頃のひどい経験がトラウマとなっていて、その人格形成や性癖などにかなりの歪みが生じている。他者というのは(肉親でさえも)侮蔑と批判の対象でしかない。ごく一部に愛玩動物的に可愛がるのもいるけれど。ある日、主役級のバレリーナが膝にできものができたと入院。女医が担当になるのだが…。ラストは地獄の修羅場が待っている。慰謝料は一億二億じゃすまないだろう。どうするのか。渡辺らしからぬ作品。エグさが好き。2023/01/23
sun
2
この作者、2冊目だが、もう読む必要なし。医者と看護婦と患者のレズものだが、女性医者の上から目線から、作者が見える。今ならインフォームドコンセントに引っ掛かる事を平気でやる。終了。2014/05/29
秋はeuglena
0
1977