内容説明
私の修行体験/伝記小説の魅力/結婚を考える/樋口一葉の実像/釈迦はいかに生きたか/『源氏物語』六条御息所のこと/自由とは何か……。文学、仏教、社会を話題に、誰からも束縛されず、のびのびと生きてゆける考え方を身につけられるように、という願いをこめて、12回にわたって語った寂聴講話・ライブ集。瀬戸内寂聴のすべてを知るための絶好の本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
makimakimasa
6
イスラム教の友人が仏教に改宗したのを機に、半年前に亡くなった日本一有名な住職である著者の本を初読した。樋口一葉や、大逆事件や『青鞜』にまつわる女性達を書いた著者の伝記小説(大杉栄のフリーラブなど性関係が入り乱れている)、また『源氏物語』のあらすじと解説に詳しい。荒畑寒村や神近市子との交流、出家の理由(なりたい小説家になったら空しくなった、カソリックでも良かったが東洋人なので仏教に落ち着いた)や修行体験、釈迦の生涯、結婚制度や自由の考察なども。辻仁成の解説によると、著者は本業を尼さんでなく物書きだと宣言。2022/05/22
かわけい
1
自分の生きたい人生を見つけ出し運命として受け入れ、他人の評価でなく自分の基準、価値観で生きつずける。それが自由の本質だ。探し出した仕事を天職と考え自信過剰なくらいの勢いで気合を入れてやりきろう。一生懸命やったら何かが残るだろう。それが誰かの役に立つならもうけものだ。愛したいものだけ愛したらいいのだ。2015/11/16