竹書房怪談文庫<br> 恐怖箱 海月

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竹書房怪談文庫
恐怖箱 海月

  • ISBN:9784812449639

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内容説明

果てのない海をたゆたう海月。掴みどころのない半透明の姿は、不気味だけれども幻想的。だが、不用意に近寄ればたちまち鋭い毒にやられ、その傷はいつまでも消えずにじくじくと痛む……。思えば、この生き物は霊なるものによく似ている。無性に心惹かれるが危険極まりない存在……。今回も3人の怪談ハンターが仕入れてきた生々しい実話を33話、水槽ならぬ箱に閉じ込めた。心臓に悪い話、懐かしい話、気味の悪い話、しんみりとした話、硬軟織り混ぜて収録してある。我々の身近に、この発達しきった現代に、こんな不思議で恐ろしいことがあるのだと、純粋な驚きをもって覗いていただければ幸いである。ただし、くれぐれも“お手に触れぬ”ようお願いする。海月と怪談はガラスの外より眺めるのがいちばんである……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

155
三人の個性のぶつかり合いの実話怪談集には、それぞれに違う持ち味の怖さが楽しめてヴァラエティ豊かでいいですね。『出口』三雲央:大学生の紀田さんが親戚の中学生マナさんの家庭教師で問題集を出題すると十分後に「でーけた!」と明るく言うので確かめると驚く事に殆どが正解で、続いて「でぐち」と叫んだマナさんはいきなり2階の窓を開けて飛び降りるが幸い辛うじて命を取り留める。『雨のバーベキュー』深澤夜:会社仲間が海浜公園に集まり雨の中でバーベキュー大会となるが、ふと気づけば謎の人影が傘も差さずにじっとこちらを見つめていた。2020/10/11

ゆみきーにゃ

36
《購入》うーん。これ怖い本?2014/12/22

HANA

20
実話怪談集。今回は特に印象に残る話はなかったかな。強いて挙げるなら「地震!」の逃げ込んだ先で次から次へと幽霊に遭遇する箇所とか、「借車ドライブ」の箱の中身、「梵鐘」の落ちてくるものとかがそれに当たる感じ。実話怪談でも何でも数を読んでいると慣れてしまって、よほどのものでないと衝撃を受けなくなる。で、それを求めて更に数を読み込む。これって悪循環??2012/07/09

冷えた八宝菜

12
題名の『海月』の如くつかみどころのない話が多かったかな。ちよっと鳥肌が立ったのは「出口」。「裏の山の話」の、捨てられたエロ雑誌を覗きに行った小学生が目にした写真がトラウマになる、というのはなんか分かる。何年か後に写真そっくりの光景に遭遇するというのはショックだったろう、それもあんな時に。「仏談」は説話っぽくて、それもまた良し。最後の「梵鐘」は、バラバラ死体がフィーバーするというのが笑えました。2017/03/17

☆kubo

7
小さな気配と読書妨害には笑った。緑の髪とネギって…(笑)借車ドライブの人形の描写は怖い、建物が何だったのか気になる。梵鐘はラストにあるので期待したら、?だった。2012/10/15

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