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内容説明
みちのくは遠い。生きて戻れるだろうか――。
江戸の都の名利を捨てて、晩年の芭蕉は遥か東北へ旅立つ。
それは新境地を切り開くために、この世と人生の生々流転を見つめる旅路だった。
そして三百年あまり。芭蕉の足跡を慕う上方の作家、田辺聖子もまたおくのほそ道へと旅立った。
気むずかしい爺さんにみえていた芭蕉は、やがて、人生という旅路のやさしい友の顔を見せるようになる。
原文の滋味を掬い古典へと誘う紀行エッセイ。
(『「おくのほそ道」を旅しよう』改題)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
47
『おくの細道』をお供に旅するエッセイ。慕っている芭蕉の旅路を歩むことで自由で渋くて楽しい古典へと誘われていきました。2024/02/07
うえぽん
39
上方の作家が、取材陣と共に、奥の細道の原文を引用しつつ、句碑や縁の地を巡る旅。古典の翻訳、随筆も多い作家だけに、歌枕である訪問地等からの連想も多く、芭蕉の旅の追体験に相応しい。が、大阪人らしく、不味いうどんなど食べ物への評価は手厳しい。松島や平泉も良いが、ハイライトの1つは、芭蕉も「語られぬ湯殿」とした出羽三山湯殿山本宮の巨巌と熱い霊泉だろう。芭蕉に同行した曾良や各地の蕉門の人々との触れ合いと、作者と同行の妖子、ひい子、亀さんとの関係の対比も面白い。いつか「行く春や」から「行く秋ぞ」までの旅をしてみたい。2026/02/11
けいこ
15
松尾芭蕉の人間性が少し分かって良かったです。ユーモア好きの優しい人だったんですね。2016/11/13
ロビン
14
芥川賞作家の田辺聖子さんと、編集者やカメラマンの4人連れが「奥の細道」の芭蕉の旅路を辿った旅行記。嵐山光三郎さんの描く、詩には厳しい一方世故に長け衆道の愛に身を焦がす芭蕉とは異なる、弟子たちや親類の面倒見の良い徳の高い芭蕉像が結ばれる。悲運に倒れた歴史の敗者を愛し、点取俳諧を嫌う点は間違いないようだが。芭蕉沼の恐るべき深さに、観念して沈むしかない思い。戸田如水という大垣藩の高官が芭蕉のことを日記に「心底はかりがたけれども、浮世を安くみなし、諂わず奢らざる有様なり」と記しているというのが印象的であった。2024/10/11
ソングライン
14
深川を始点に東北、北陸を巡り大垣に終わる芭蕉のおくのほそ道の旅を、300年後の現代を生きる作者が3人の若者と共に旅した旅行記です。芭蕉の旅した当時から残る史跡を訪ねた感想に加え、芭蕉も思い浮かべたであろう歴史的背景、また当時出会った人物の紹介など、おくのほそ道の理解を容易にしてくれる内容満載です。名物や地酒の紹介も楽しませてくれます。2018/12/15




