内容説明
いまIT社会に生きるわれわれが直面している問題は、脳内環境の汚染だ!
かつて医療少年院に勤務する精神科医として犯罪をおかした若者たちに向き合ってきた著者は、世界各地で頻発する子どもたちの不可解で無残な犯罪の根底にある原因をさぐるうちに、恐るべき事実に直面する。
ゲームやインターネットが、利用の仕方によっては麻薬と同じような作用を子どもたちに及ぼしてしまうのだ。
異常な少年犯罪も、無気力な子どもたちも、いつもイライラし、喜びよりも不満ばかり感じ、些細なことで簡単に命を絶ってしまう若者たちも、強烈すぎるメディアの刺激に幼い頃からさらされ続けてきたためかもしれない。
発表当時、一大センセーションを巻き起こした警告の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猫丸
13
言説の流行は雪崩を打って変転する。現代、子供の問題行動をアニメやゲームの残虐描写と結びつける論はほぼ絶滅した。「昔は良かった論」の重力場が大きすぎるのが原因であり、感覚的にひととおりのことを言えてしまう安易さが飽きられた形だ。いわゆる「ゲーム脳」をまともに取り上げることはタブーに近づいている。残虐性なんてことを言い始めたら、活字本の世界はゲームなど比較にならぬほど徹底している。だから小説でさえも規制せよ、とまでに至る声はほとんど聞かれない。言葉としての「エビデンス」も絶賛売り出し中である。2021/11/24
m shika
0
ゲームによる興奮はリタリン級とか。 どうりで止められないわけだ。 GTAなんかしてる場合じゃないか。今更だけど(笑)2015/07/02
りさ。
0
☆☆☆2012/08/24
てらすけ
0
世界的に広がる若者の異常な犯罪、その根底に殺人描写のゲームが関与しているという。メディアもこうした指摘を考慮しCMを考えてはどうかな。2008/09/10
Shoichi Kambe
0
*岡田尊司。精神科医、…医療少年院。 •…見たいアニメを見せてもらえなくて、兄を殺そうと思った。…彼にとっては、明らかに空想のほうが主役で、現実は脇役でしかないのだ。 •最近の少年犯罪で特徴的なのは、むごたらしい犯罪を行ったあとも、後悔や感情があまり見られない子供が目立つことである。 *寝屋川調査。ゲームやネットを長時間やる子どもたち。3時間以上①慎重さの欠如…⑪自己中心性、責任転嫁⑫無気力、無関心 *6~8歳までの脳は、ことに仮想と現実を区別する能力が不足している。2023/08/10