内容説明
三つの願いを叶えてくれるという魔人イフリートが、三つ目の願いを叶える力を失ってしまった。なぜ願いの力は消えたのか。そのせいで被害に遭った人々が作った結社〈第三の願いの環〉は何を目論んでいるのか。カリフの宮殿を放り出された絨毯乗りターリクは、魔人の首領から引き継いだ左目の奇妙な力に苦しみながら、真相を追求する。一方嵐の王たちに助け出された弟ジュニスは、かつての兄の恋人で今は嵐の王の幹部になっているマリヤムと共に、魔人との戦いに身を投じていた。そこで彼は不思議な力をもつ少年に出会う。迫力のシリーズ第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
18
三という数字は、実に座りがいい。最初の願いは「本当に願いが叶うのだろうか?」と半信半疑で口に出す。二番目の願いは、最初の願いが叶ったのを目の当たりにして、ちょっと大きく出る。しかしこの時「願いが叶うことはそう良いことでもない」と気付き、三番目でおさまりをつける。補正・修正が出来る三番目の願いが背後に控えているから主人公は途方もない願いを素直に口にできる。この世界では勢力争いは混沌としており、カリフ率いる正規の軍隊と嵐の王は共闘していない。そんな中で微笑ましいのはターリクの絨毯の乗り手に対する忠誠心だ。2016/05/13
みろ
4
第三の願いがどうというよりも、さらに大きな世界の秘密が明かされて、さあこれからどうするのかで続くあたりがうまい。気にかかってしょうがない。空飛ぶ絨毯にはうっすらと意志があり、濡れると飛べないなどの細かい設定がいい。 2016/07/20
まさ公
3
怒りっぽい人が多いのが少し気になるけれど、いろいろわかってきました。 イフリート残念。 今になって、マイヤーさんが男性だと知った。ずっと女性だと思ってた。2016/10/18
めにい
3
タイトルに反して願いの問題はあまり取り上げられず、最後にびっくりの事実を突きつけられて・・・2016/08/03
み~くま
3
待望のシリーズ第二弾。前作に勝るとも劣らないスリリングでスピード感あふれる展開♪心地よい緊張感に包まれたまま一気にラストまで駆け抜けました。これって小説だからこそ得られる快感ですよね。もう、絶対クセになりそう(///(エ)///)ゞターリクもジュニスもサバテアも、離れ離れになっている間に一番大切なものをみつけた様子。そして次巻はいよいよクライマックス!これまで明らかにされなかった謎が一気に解き明かされるかと思うと、今から期待で胸が高鳴ります。早く続きが読みた~~~い!! 2016/06/15