内容説明
著者は、実父と継母の6年に渡る虐待で二度も死にかけた被害者でありながら、いま「加害者支援」に奔走する。優しかった父はなぜ「鬼」と化したのか――。二度と父のような悲しい人間をつくりたくないという思いが彼女の原動力になっている。「誰でも絶対にやり直せる! 」という信念のもと、加害者の心に寄り添う著者が紡ぐ愛と希望の言葉。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のんすけ
33
図書館本。虐待を受けて育った著書が訴える、虐待をしてしまう親をいかに救うかの話。中盤まではなるほどと思ったのですが、後半は性善説が鼻についてしまい、落ち着かなかった。確かに虐待をしてしまう親にも理由があり、生まれついてのそんな人はいないというのを信じたい。でも子どもの頃から言葉の通じない人もいる。ここまで人を信じてしまうのは私は逆に怖い。2016/12/07
わむう
24
父親の再婚をきっかけに継母と実父から虐待されるようになった著者と2人の兄。著者は2人を恨まず、我が身の辛さより、なぜ虐待をしてしまったのかと2人の心理を理解しようとします。現在は虐待を受けた子のケアだけではなく虐待をしてしまう親の心のケアも行なっているそうです。2019/04/24
パグ犬
23
著者自身の虐待経験を踏まえ、児童虐待根絶を訴えている。著者曰く、大人としてのプライドが邪魔して、なかなか子供に謝る事が出来ない。それが不本意な虐待に結びついてしまう…と。虐待をするほうもされるほうも、どちらも苦しいのだ。著者が、亡き小兄に送った詩の一節。『今日あなたが何気なく過ごした一日は僕が生きたかった一日です』。今日、この瞬間生きているという奇跡を、ふと立ち止まって考えたくなる一節だ。2016/06/14
caramel
13
著者は虐待を受ける生活の中でも兄弟や先生など、守ってくれたり共に戦ってくれる人がいたおかげで自分をなんとか肯定できたり、歪まずに大人になれたケースなのかなと思った。自分にも当時、そんな人が一人でもいたらな…と思ってしまいました。彼女の活動で救われる子供達は多いと思うので、学校で講演したりそういうことが増えていくといいなと思いました。2022/10/02
ぱぁる
10
ジョセフ・マーフィーさんの言葉が沁みます。「過去のことは水に流して、昔の恨みや悲しみをいつまでも考え続けることは絶対にしてはいけない。過去の過ちを改めた人は、すでに生まれ変わっているのです。いつまでも責めることは、無実の人を責めることと同じなのです。」虐待やDVは連鎖するというけれど、著者は冷静に自分を見つめ、断ち切ろうとしている。2016/08/14
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