内容説明
2011年3月11日、福島第二原発も未曽有の危機に立たされていた。彼らはなぜ、発電所を守り抜くことができたのか!? 『M8』『TSUNAMI 津波』など、クライシス小説の旗手が描く、緊迫のノンフィクション。福島第一原発同様、冷却機能を失い暴走しかかる原子炉を間一髪のところで食い止めた人たちがいた。そこには、増田所長をはじめ、職員の人々の重大な決断、咄嗟の機転、そして決死の行動の数々があった。本書は、当時事故収束にあたった関係者たちに幅広く取材し、未曽有の大災害にもかかわらず「全基冷温停止」という偉業を成し遂げた福島第二原発の奇跡。偉業を達成しながらも、福島第一原発の陰に隠れ、これまで語られることのなかったぎりぎりの行動と決断をルポルタージュする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
宇宙猫
21
★ 福島第二原発も第一同様に地震・津波の被害を受けたが、外部電源が1つ残った事でギリギリ対策できた。という目の付けどころは凄いが、本としては同じ内容を視点を変えて繰り返してるので、読みにくいし最初の感動も保てない。すっきり読みやすくまとめれば、多くの人達の努力がもっと伝わるのにな。2016/05/18
sasha
5
やっと出た。福島第二原子力発電所の3.11だ。最後の4号機が冷温停止するまでの4日間と、対応に係わった人々の「その後」。正に奇跡なんだと思う。外部電源が1回線生き残っていたのと、電気工学を学んだ増田所長が第二にいたことが重なって福島第二は原子炉が暴走することがなかった。改めて思う。あの時、危機を迎えてたのは福島第一だけではなった。福島第二、そして茨城県東海村の東海第二も危うかった。もし、3つの原発が同時にシビアアクシデントに見舞われていたら今の日本はどうなていたんだろうか。怖っ!2016/03/19
Ezo Takachin
3
東日本大震災による原発事故。どうしても爆発を起こした第一ばかりに目が行きがちであるし、マスコミも第二をあまり取り上げない。第一の過酷な事故の裏で第二でも奮闘していた人たちが多くいたことを忘れてはならない。2021/10/16
佐藤丈宗
3
重大事故を起こした福島第一原発。同じように地震と津波の襲来を受けたのに重大事故にいたらなかった福島第二原発や女川原発。その明暗を分けた原因の究明は大事なはずなのに福島第一以外は語られることがなかった。その意味でもこの本の意味は大きい。この本を読んでいて感じるのは、やはり日本人は「懲りたはずなのに、学べていない」ということ。感情先行で、未だに冷静で客観的な議論も総括もできていないということ。白黒だけで片付けようとする間は、「○○神話」を防ぐリスクコミュニケーションが発展することはないだろう。2017/04/04
ゆきまさくん
1
原発といえば、福島第一原発ばかりが注目され、世間からは一面的な見方しかされていない。 しかしながら、同じ地域にありながら、地震と津波を無事に乗りきった原発がある。 それがこの本で取り上げられている福島第二原発である。 これは、それに関与する多くの方々のぎりぎりの努力により護り抜かれた原発に関するノンフィクションである。 こうした事故を二度と起こしてはならない教訓として、また福島第二原発はなぜ護り得たのかを紐解く人々の活動の記録として、大変参考になった。2017/02/12
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