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内容説明
楽園のような美しい故郷を追放されてしまった、まっすぐな心と純朴な気質をもつ“純真な”若者カンディード。恩師パングロスの説く「最善説」の教えを胸に、大地震、戦乱、盗賊や海賊の襲撃など、度重なる災難に立ち向かい、そして最後の最後、ついに一つの真実を見つけるのだが……。18世紀啓蒙思想家ヴォルテールの代表作。「リスボン大震災に寄せる詩」を本邦初の完全訳で収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
126
岩波文庫にて既読。新訳の寛容論を読んで随分とヴォルテールに対してのイメージが変わったので、新訳で読んでみた。読みやすさは咀嚼し易さにつながると実感。リスボンの地震に向けた詩と、それに対するパスカルとのやり取りも読めて良かった。最善説に対して彼が疑いを持つのは、彼が極めて慈悲深く情緒に溢れた人物であるからだろう。そして、生きるためには唱えるよりまず耕すことの大切さをよく教えてくれる。情感こもるヴォルテールの詩に対するパスカルの言葉は非常にもっともだ。しかし、理性だけでは生きていけないのもまた事実である2016/11/06
ehirano1
115
#啓蒙主義が生んだ最高の風刺小説。#表紙は攻め過ぎwww。#哲学コント。#これでもかこれでもかのシニカル千本ノック。#展開はスピーディー且つ、残酷。#気絶多過ぎ。#世界は最善ではない。#自分の畑を耕そう!2024/10/14
よむよし
107
表題にある“楽天主義説”はドイツの哲学者、数学者ライプニッツが唱えているとされてたものでそれを痛烈に批判した風刺作。主人公は家庭教師から「起きている事は全て最善である」と教えられ裕福に育つ。だが男爵の娘に手を出したため追放されたところから波乱万丈に。処刑寸前で助かり逃走したり、軍隊に入れられ死ぬような目に会ったり、世界各地を放浪し散々な目にあう。それでも元来の“能天気”で翻弄されたまま深く悩んだりしない。生き別れになっていた彼女や家庭教師と地球の裏側のような地で再会することもあった。そんな生き方も面白い。2024/03/10
優希
98
メッセージ性の強い作品だと思いました。啓蒙思想家のヴォルテールだからこそ物語にリアリティを求めるより、思想の面を強く出しているのでしょう。「すべては最善である」という教えを素直に信じる若者・カンディード。故郷を追放され、度重なる災難に立ち向かうことになる姿には宗教への疑問が含まれているような気がしました。テンポ良く話が進むのでコメディのように見えますが、ヴォルテールなりの神学風刺であるように感じました。「最善説」と「人が生きること」への根源に切り込んだ作品だと言えるでしょう。2016/01/18
扉のこちら側
95
初読。2015年1198冊め。【93/G1000】最近の小説とは違って心理描写がほとんどないので、それはそれは軽快に次から次へと押し寄せる不幸をさらりと受け流す展開に苦笑いしてしまう。「死んだはずの人間が生きていた」は結局何回あったっけ? 「性善説」に対する疑いとか、深く読もうとすれば難しいのだけれど、単純に「よし、働こう! と思った。」という感想でもいいかな。そういうあっけらかんとしたところもある作品。【第7回G1000チャレンジ】2015/12/10
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