興亡の世界史 シルクロードと唐帝国

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興亡の世界史 シルクロードと唐帝国

  • 著者名:森安孝夫【著】
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 講談社(2016/03発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062923514

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内容説明

講談社創業100周年記念企画「興亡の世界史」の学術文庫版の第2冊目。「シルクロード」とは、単なる「ロマン溢れる東西交易路」などではなく、政治・経済・宗教・文化交流・戦争の現場、すなわち世界史の舞台だった。突厥、ウイグル、チベットなど諸民族が入り乱れたこの地域で、大きな足跡を残して姿を消した「ソグド人」とは。騎馬遊牧民の動向を追い、中央ユーラシアの草原から中華主義とヨーロッパ中心史観の打倒を訴える。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

82
面白かったです。シルクロードと唐帝国の前近代における世界史上の位置づけがよくわかりました。シルクロードは世界史の舞台として諸民族が入り乱れ、足跡を残していく。特に大きな足跡を残したソグド人とは何者かを解き明かしているのが興味深かったです。ソグド人とは何者か、唐は漢民族の王朝であったのかなどが細かく研究され、論争の著として見ることができるでしょう。中華主義ともヨーロッパ史観とも異なる歴史の視点が見て取れます。2016/04/06

Mzo

15
シルクロードと唐帝国、というタイトルだが、中身はほぼソグド史。馴染みの少ない領域なので面白かったです。唐に関しても、ほほうとなるところも少なくない。てっきり漢人国家だと思ってましたが、皇族は鮮卑系だったのですね。なお、著者のいろんな主張が多く、それがアクの強さとなってますが、一歩引いて読めばいいと思いました。2017/07/28

ぽんすけ

14
シリーズ2巻目は、それまでのシルクロードが単なる東西交易路であったという説から、唐、突厥のちウイグル、チベットといった大勢力が入り乱れる最前線であったとする説とその根拠について書かれたもの。またその大商業ネットワークを各勢力に密接に関わったソグド商人の足跡から読み解いていくという大変面白いものだった。中身的にはすごく良かったと思うのだが、前書き部分が面白さを台無しにしていると感じた。学者先生の間での学説論争に正直興味はなく、大衆向けシリーズであるからには一般人の知的興味をくすぐるに留める物であってほしい。2023/07/21

ジュンジュン

11
近代以前は中央ユーラシアこそ歴史の原動力であり、唐もユーラシア史の中で捉えなおす必要があるという著者の論旨には大いに興味を惹かれる。が、内容はいただけない。序盤に展開された同業者への強烈な批判。中央アジア史を一個の歴史世界と捉えただけなのに、どうしてこうも攻撃的になれるのか?あともう一つ。繰り返し指摘するのは自身の研究成果の数々。う~ん、クセつよ。本書のタイトルは「ソグド人とシルクロード」こそ相応しい。2023/05/07

見もの・読みもの日記

9
中央ユーラシアに中心軸を置いて唐を見る歴史記述。近年、ソグドや突厥など遊牧民に熱い関心が湧いているので、たいへん面白く読んだ。ソグド人について、こんなに史料が多く、いろいろ分かっているとは。安史の乱が、遼(契丹)に先んじる中央ユーラシア型「征服王朝」の走りだったという見方が印象に残った。2019/09/10

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