内容説明
コント作家にして、マザー・コンプレックスの名探偵が現われた! その名も神野推理。テレビ・ディレクター星川夏彦をワトスン役に、神のごとき推理で、どんな難事件も解決してしまう。工事現場の半密室(?)殺人を扱った「さらば愛しきヒモよ」、オリエント急行ならぬ「〈降りられんと急行〉の殺人」をはじめ、知的笑いと本格推理で読者に挑戦する、12の連作推理パロディ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MICK KICHI
81
推理小説のパロディを1年間で連作する企画から出来上がった作品。ベースはシャーロック・ホームズに、著者が得意とするテレビ界のコント作家というキャラクターを付与した特異な設定がまずある。その上で業界の裏事情をパロディ化することで、独特な構図の中で渦まく人間模様・利権関係等が伺い知れる批評精神(あきらめとも取れる)が面白い。各話のサブタイトルがまた傑作で、著者のセンスならではなのが楽しい。<降りれんと急行>の殺人 さらば愛しきひもよetc... ミステリーファンの嗜好をくすぐります。続編もあり。2020/01/09
たか
52
『唐獅子株式会社』で有名な小林信彦氏が書いたユーモア短編集。裕福な家に生まれ、何一つ苦労せずに育った名探偵・神野推理。 単なるユーモアミステリに留まらず、その作品に趣向が凝らされており、本格モノの雰囲気も味わえる。そして最後には、神野が『神の如く推理』を展開する。 しかし神野が推理する事件の真相は、実に馬鹿馬鹿しいものばかりで、今でいえば『バカミス』の類ばかり…。バカミス好きには受けるかも。D評価2021/07/10
ばりぼー
48
およそ30年ぶりの再読。コント作家にしてマザコンの名探偵・神野(じんの)推理が、テレビディレクターの私(星川夏彦)をワトスン役に神のごとき推理で難事件を解決するナンセンスなパロディ短編集。古今東西の名作を下敷きにしていますが、時事風俗ネタのギャグなので、時代を共有した人でないと笑えないかも。ロッキード事件とか、「わかるかなぁ~。わかんねぇだろうなぁ~」の松鶴家千とせとか、「役者やのー」の「嗚呼!!花の応援団」とか…。かなりイタい滑り方をしているところも見受けられますが、旦那刑事の登場シーンには笑えます。2014/12/04
背番号10@せばてん。
26
1988年9月6日読了。あらすじは忘却の彼方。(2024年12月16日入力)1988/09/06
たかなし
25
小林さん二作目。軽く読めて楽だった。最後…(笑)2018/07/10
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