真宗文庫 「私」をあきらかにする仏教

著者名：小川一乘【著】

東本願寺出版部（2016/03発売）

• ISBN：9784834105162

内容説明

真宗大谷派には、親鸞聖人の教えにたずねながら「学校教育」を具現化しようと歩んできた学校が全国に38校あります。
本書は、それらの学校で願われ、展開されている人間教育のあり方を、今生きるすべての人々と共有することを目的に発行したシリーズ本です。毎回、教育現場に携わってこられた方たちが言葉を紡いでくださいます。
第6巻は、元大谷大学長の小川一乘氏による『「私」をあきらかにする仏教』です。近代理性主義における人間の問題を指摘しつつ、釈尊から親鸞へとつながる教えの根本にある思想をとおして、「生かされている私」であるという自覚に立った真宗教育のあり方を語ります。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[sonohey]

西洋的理性と仏教的「私」の差異は興味深い。とくに、本当に理性はあるのか、という点。講座の専制によれば、仕事ができない人間は、社会には居場所がなくとも、浄土真宗では尊い平等のいのちのひとつであるという。しかし、社会では…となると、仕事ができなくてもそれで良いと居直るのではなく、全力で努力をしなさいということになりそう。なにごとも中庸が大事なのでしょう。

2016/11/27