内容説明
明智憲三郎著『本能寺の変431年目の真実』(文芸社文庫)が、30万部を越えるベストセラーになっている。この「明智本」で示された、本能寺の変の実像分析に、副島隆彦氏が大いに刺激を受けたことが、本書執筆の動機となった。かねて、副島氏は、「徳川家康摩り替り説」(八切止夫氏の説)を支持しつつ、その実態を調査研究していたが、「明智本」の本能寺の変から考えることが、すべての伏線を一つにつなぐことを直感し、一年の間、沈思黙考を重ねてきた。そして、本書では、従来の日本史学者が語らない、「キリスト教の脅威」というものを、論考の中心に据えつけて、「なぜ信長は消されねばならなかったのか?」「秀吉・家康と続く、支配者たちは、何に気付いていたのか?」「関ヶ原合戦の結果は、なぜ家康軍の勝利に終わったのか?」などの重大な謎を、驚異の思考で説き明かしてゆく。戦国時代の英雄たちの真の姿が、著者の力技で現代に蘇る、力作書下し。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
B-Beat
34
中学生の頃、歴史の授業で「先生!400年も前のことを誰も実際に見たりしていないのになぜ、こんなにはっきりと分かる(書かれている)のですか?」と質問した記憶があります。先生の返答は「いろいろな記録が残っている。それらをまとめた結果だ」とかいうものでした。若い頃から司馬さんの本をよく読みましたが、それは疑いのない常識的に解釈された史実に基づいているものと思い込んでいました。確かにあの天才ともいうべき信長がいとも簡単に光秀に…死体も見つからず…家康もなぜあっさりと長男や妻を殺してまで…この本は面白かったです。2017/02/27
あっきー
5
✴2 2020年大河ドラマが 明智光秀だと聞いた時は地味だなーと思ったが、この本のイエズス会陰謀説や、家康スリ替わり説、天海説を見ると真偽はともかく面白いかもと興味が出てきた、真田丸レベルの面白さを期待する2018/05/05
R Suzuki
5
家康の長男切腹。家来の裏切りや謎の出奔…。山岡荘八の徳川家康を読んだときに感じた不自然さは、確かに副島説で解消される。本能寺の変だって信長爆殺説でさもありなんと感じられる不思議。また、川越喜多院の住職となった天海僧正の正体が本当に明智光秀ならば、なんて楽しいんだろうか。だが、思い込みの合理的推測は合理的に誤る場合もある。それが難点か。過去に語られ埋もれた所説に副島が光を当てて私はこの説に賛同すると表明した本。副島本はすべてそのスタイルだ。2016/02/05
Yoshihiro Yamamoto
4
C+ 本能寺の変については、以前から疑問に思っていたことも多かったので、つい手を出してしまった。主張は、①首謀者はイエズス会(巡察師ヴァリニャーノ)で、光秀が秀吉を助けに行くにあたり、信長の閲兵を受ける(出陣式)ために本能寺を取り囲んでいたタイミングを狙って、バテレンが隣の南蛮寺の三階から折りたたみ式イザベラ法で本能寺の本堂めがけて砲撃を行った。ヴァリニャーノが信長に献上していた黒人(彌助)の手引きで本能寺の床下に最高級の樽詰め爆薬が仕込まれていたため、本能寺は爆発。信長の死体もも見つからないというもの。2016/04/12
アンリ
4
著者が自分の頭で考えて、この資料は正しい、これは正しくない、と吟味した結果。なので本当にこの本の記載が正しいかは未知だろう。 ちなみに記載されていた新しい見解は、1・信長はイエズス会の戦略にはまって殺された、小姓に黒人(インド人)がいて、こいつが実行者、2・家康は信長配下の忍者がすり替わった別人、3・明智光秀は本能寺の変では操られていただけで、変の後も死んでいない、4・家康は大砲で勝利した、5・春日局は家光の実母。 1・は歴史的にみてもありえる。元々布教がそういうものだから。2016/03/20
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