内容説明
名将の死の真相を解き明かす、傑作ノンフィクション
硫黄島総指揮官栗林の「ノイローゼ→投降→部下による斬殺」説は本当か? 名将の死の真相が遂に明らかに。感動のノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とくけんちょ
64
硫黄島での戦い、二万人もの日本兵が犠牲になった。決して応援のくることのない孤島での持久戦。どのような思いで戦ったのだろうか。二万もの人生があった。未だ一万ものご遺体は未発見であるという。その時の硫黄島、栗林中将の最期に想いを馳せる。2020/11/03
おか
59
最初の頃は文献や証言をもとにして レポートを書いている様な感じで読みずらい。栗林中将は「硫黄島からの手紙」で渡辺謙が演じた実在の人物。昭和20年3月硫黄島で戦死。この本で最も関心を引くのは 硫黄島と父島での兵隊 特に指揮官の差であろう。玉砕の覚悟を決めて 突撃を始めた硫黄島に対して同時期に父島では捕虜を殺し その肉を喰らうという事態になっている。そして玉砕していった者 グアムでの軍法会議で死刑を言い渡される者 そして死に切れず生ききれずもがきながら戦後を過ごした者 三者三様の生き方、、、戦争なんて、、、2017/12/08
ドナルド@灯れ松明の火
20
戦争の極限状況に置かれた軍人・兵士たちの行動・考え方が、伝聞・証言内容を詳細に精密に調査・分析している。硫黄島に遺されている膨大な遺骨や御霊が梯さんに書かせたのかもしれない。今まで隠されてきた父島米軍捕虜事件が明らかになる。美智子妃の失語が、慰霊で訪れた硫黄島で(報道では父島)取り戻されたということも詳細な聞き取りで明らかになっている。今だから・そして女性記者だから書けた、軍人・兵士及びその家族たちの事実と想いが溢れている。お薦め2015/10/03
99trough99
13
「散るぞ悲しき」が、自分にとって、この上ないリーダーシップの教科書であり、登場する人物像についての追加取材の内容ということで読んだ。 やはり、山手線内側面積の半分程度の21km2という小さな島の上で、米兵合わせ27,000人もの兵が戦士した戦場であり、きれいごとでは済まない大変な状況であったことが改めてよく分かった。そういう意味で、自分は、上皇后陛下について記された下りがかなり印象的だった。 当たり前ですが、戦争をしては絶対にダメだ。2020/08/02
メリクル
4
栗林中将の話が客観性を捨てて、著者の願望を書いているかのような文章で個人的には合わないかなと。2015/08/20