内容説明
多くの人が望みながらかなえられない「ピンピンコロリ」。実は、無駄な延命医療をやめることで、人は眠るように穏やかに、人間らしく死ぬことができる。外科をやめて終末医療に生涯をかける医師が語る、穏やかに死ぬための生き方。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
30
医師には、老衰死、自然死という発想がありません(21頁)。 著者は、最期まで生き抜いてもらうことで、患者さんやご家族 に満足してもらいたいと思うようになったという(27頁)。 ゆっくりコロリ(38頁)もありだろうな。 患者の本意を遂げるには、 ご家族の理解とそのケアが重要といわれる(104頁)。 延命治療がその患者にとって幸せか、どうか、 読者も考えさせられる。 孤独死ではなくて、孤高死という(127頁)。 尊敬の念をもって逝くということ。 2014/03/28
kinkin
29
外科医から在宅緩和ケア医に転身した著者。終末期医療と死の現場について書かれた本。チューブや点滴の管をつけられて苦しみながら病院で死を迎えることがほとんどである現在の日本の医療について、それが本当に死を迎えることとして人間らしいことなのか。著者は上手に枯れて穏やかに死ぬ、目指すは「ゆっくりコロリ」老衰モードが大事だと書いている。穏やかな死に医療はいらぬ、私も同感である。家族や知人、親戚と在宅で穏やかに過ごし静かに迎える死。超高齢化社会に直面している今考えながら読みたい良書、是非!2014/05/03
シンシア
21
穏やかな死を…とても共感できる内容でした。こんな医師とチームがくめれば、死を受け入れる事もできるのかもしれません。2013/11/21
501
20
再読。医療は人の人生に欠かせないものではある反面、死なせない(可能な限り延命させる)ということが、人間らしい死を奪うことになりうるということ、死生観を医療に委ねてはいけないということを再認識させてくれる。2022/12/31
くまクマ
19
自分らしく生きること、自分らしい最後を迎えること、この本で改めて自己選択・自己決定の大事さを思い知りました。加えて、家族の理解とサポートも勿論必要です。そして、穏やかな最後を導いてくれる医者との出会いも欠かせない。すべての人が同じ気持ちで支え合う時に、幸せな死を迎えられるのでしょうね。在宅緩和ケアについて、もっと勉強したいと感じています!2013/08/08
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