内容説明
権現市へ買い物に出かけたところ、うら寂しい祭りの主催者に見込まれ、「権現躑躅(つつじ)踊り」のリハーサルに立ち会う。踊りは拙劣。もはや恥辱。辟易する男の顛末を描いて川端康成文学賞を受賞した表題作や、理不尽な御老公が市中を混乱に陥れる、“水戸黄門”の町田バージョン「逆水戸」など、著者初の短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青乃108号
110
我が心のオアシス、町田康の短編集。4話収録。1度に読むのは勿体無くて、少しずつ読む。これは狂ってる。その昔、かの「ドグラ・マグラ」を読んでも別に気が狂ったりはしなかったのに、この本は。狂ってる。すでに気が狂ってる俺にぴたっと親和するこの心地良さ。わはは。今まで読んだ中で一番狂ってる町田作品。これは常人の手を出すべき本ではない。2023/10/31
yoshida
97
町田康さんの短編集。濃い目の町田節。カオスと不条理とパンク。「ふくみ笑い」のカオスさ。日常から感じたふくみ笑いの悪意。日常の端々に感じながらも、世界は変貌を遂げカオス。独特過ぎる世界観。「逆水戸」は笑ってしまう。町田流の水戸黄門。現実的でドライな光圀。その達観さに笑う。風車の矢七が追捕から逃げ、光圀の宿に飛び込む。こらしめてやりなさいと、代官の手勢と戦い、祭りの熱狂と共にピークを迎える。現実的にはあり得た展開に笑う。徳川光圀って自称する爺さんが騒いでたけど本物だったらヤバかったかなと言う述懐。笑えたなあ。2022/01/08
おいしゃん
93
【川端康成文学賞作品】久々の町田作品、大当たりだった。突拍子もない、精神衰弱的な世界。たまにこういう作品はあっても、作者の自己満足的でしかないことが多いが、こちらは立派なエンターテイメント。ぜひ他作も読み進めたい。2016/02/23
中玉ケビン砂糖
92
、表題作は川端康成文学賞をとった短篇だが、個人的には「逆水戸」とか「含み笑い」がかなり好き、特に「含み笑い」は出色、、、 2015/04/07
鱒子
76
いやいや参った。落ち込みモードの時に読む本じゃない(苦笑 いつも小馬鹿にされる「ふくみ笑い」が特にキツくて、しばらく読むのを中断しましたよ、ぎょんべらむ。町田さんは、笑いとやるせなさを書くのがうまいなぁ。「工夫の減さん」はすごく好きです。あと難しい漢字多い。2022/06/30