内容説明
アメリカ、中国、韓国が「文明」を理解できない国だとするならば、ロシアは「熟知したうえで破る」国。殺戮、粛清、謀略――血塗られたヨーロッパ史において何度も這い上がってきたサバイバル術とは? 一度の敗戦で70年も敗戦国のままにされている日本にとって、学ぶべきヒントはロシアにあった
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
姉勤
33
嘘だらけの〜シリーズのロシア版。現在渦中のど真ん中のロシアと、日本、というか国際関係を解説した本書。学術書にありがちな大上段な視点やフォーマルを重んじる風を嗤うがごとく本書に登場する国家、英雄や国家元首と呼べる人物に、酔っ払いやチンピラに当てがうような動詞、形容詞がつく。大事なのは、利害やポジショントーク的な干渉無き、因果因縁の視点。世界は道義や信義では動いてないという現実。卑怯、嘘つきと罵り、思考停止する事こそ下の下の愚策。敵を憎んでも侮るなかれ。独裁国家の所業は、より善い解答に至る叡智の宝庫でもある。2022/04/19
出世八五郎
28
第4弾。タタールの軛から抜け出した時代から現代までのロシア通史。ロシアが取った戦略と性格性質を歴史事件を通して解説。付随して強大な頃のスウェーデンの解説もあり余談を楽しめるけど、フィンランドについての解説はほぼゼロでバルカン情勢が大部分を占め、加えてドイツ欧州情勢がこの国の動向を左右した。近代史はロシア史でありロシアが主人公に思えてくる。絡みで日本も登場しますが少ない。けどシベリア出兵の理由などを更っと知ることができ大枠を知るには良本。ネット上ではプーチン人気高いですが実は彼がロシアの民主化を阻んでいる。2015/04/17
糜竺(びじく)
25
やっぱりロシアはかなり手強い。2022/03/01
北本 亜嵐
17
名前は知っているけれど、どんな国だかイマイチわからない大国ロシア。そんな国の歴史も「倉山マジック」にかかると不思議にサクサク読めてしまう。特に「ロシアの指導者はハゲとフサフサが交互である」思わず納得(笑)世界を生きるしたたかなサバイバル術、日本も見習ってみてはどうだろうか。今回も楽しく学習させて頂きました。2015/04/10
軍縮地球市民shinshin
17
倉山氏によると、ロシアとは国際法を熟知しながらそれを平然と破る、二正面作戦はしない、強い奴には媚び諂い、弱い奴の言葉には耳を貸さない、軍隊は強くないが外交で生き延びてきた国だという。こういう国と比較すると、日本というのはほんとうにお人好しな国だと感じる。国際情勢はまさに弱肉強食の世界。憲法9条の精神では何も通用しない。諸外国では平和主義というのはタテマエ、外交上の決まり文句にしか過ぎないのだ。2015/03/05
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