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内容説明
【情熱と理想の、知る人ぞ知る名著再刊! 】
高橋源一郎さん推薦! !
〈圧倒された。これは、教科書以上のものであり、
また「論」以上のものである〉
――2015年4月30付朝日新聞「論壇時評」
民主主義を単なる政治のやり方だと思うのは、まちがいである。
民主主義の根本は、みんなの心の中にある――
1948年~53年に中学・高校社会科教科書として使われた『民主主義』は、
民主主義とは何か、選挙権の意義、多数決の功罪など幅広い内容を、
当時の一流の学者陣がやさしく格調高い文章で解説。
民主主義に最も真剣に向き合った時代の日本人の熱い志に溢れ、
戦後社会の大きな転機を迎えた今、ますます輝きを放つ。
中学・高校生から大人まで必読の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
68
〈1948~53〉中学・高校社会科教科書エッセンス復刻版。60年以上前の本とは思えないくらい分かりやすい。民主主義の根本は人間尊重の精神。「国民の、国民による、国民のための政治」リンカーンの演説みたいですね。民主主義を嫌う独裁者たちは、道徳だの国家の名誉だの民族の繁栄だのというよそ行きの着物で飾って人々を駆り立て戦わせる。それを打ち破る方法は国民のみんなが政治的に賢明になることである。多数決主義と選良主義の長所を組み合わせるといい。憲法を改正するのも法律を制定するのも国民。(第96条)勉強になりました。2016/05/31
よこしま
27
憲法記念日に改めて民主主義を考える。◆戦後に文部省が作成した教科書です(西田氏が編集)。今なら大人でも実に考えさせられる貴重な本。◆民主主義の根本は人間尊重を精神が基本であり、法とか政府の以前に自分や相手を尊重することが第一であると。家族こそが小さな社会であり、大きくなると国となります。そして政治やメディアなどに1人1人が注意深く見ることが大切であると。◆私見として、まだ国体を護持したい官僚や共産主義を訴える者が多い戦後に、GHQの推進があるにも、この教科書がどう見られていたか?この辺りに興味があります。2016/05/03
こういち
15
新たな活路の題目を高らかに「民主主義」と唱えた情熱が活字に滲む。原書が70年前に纏められた内容であることに感動さえ覚える。一体、今日まで日本の教育は何を求めてきたのか。理想と現実の狭間の中で解釈変更によって歪む現憲法。大事なことは建前や形式ではなく未来へと繋がる誠実さだ。加速度的に瞬発力を必要としている今の時代、情報力と判断力を兼ね備えた根本的な統治システムの再構築が目の前に迫っている。2016/05/06
どら猫さとっち
6
民主主義とは何か。それについて考える格好の本が登場した。本書は1948年から53年にかけて、中学・高校の社会科教科書に用いられたものを、わかりやすく解説、重要な箇所をピックアップした。民主主義の成り立ちから在り方まで、民主主義がわからない人でも大丈夫。民主主義を考えることは、私たちの社会を見渡すことにも繋がる。本書で民主主義に近づくきっかけになることを望みたい。2016/03/05
りょう
6
戦後間もない時期に発刊された中学・高校生向けの教科書を西田氏が新書サイズに収まるよう重要な所をピックアップ、解説を加えた本。戦後の日本にもたらされた民主主義は、単なる政治のやり方ではなく、人間尊重の精神だと説く。ヨーロッパにおける民主主義の起こりや選挙制度、戦前の歴史、などなど、およそ自分達が学校で習った内容であるが、平易な言葉で書かれており、復習になった。惜しむらくは、当時の人たちがこの本を読んでどう思ったのか、その辺の話があってもよかったかな。2016/02/07
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