内容説明
「自分が死ぬ前に、どうしても一言お礼を言いたかったのです」
元イギリス外交官サムエル・フォール卿は語り始めた。
昭和17(1942)年3月、ジャワ島スラバヤ沖――
漂流していた自分たちを救ってくれた、駆逐艦「雷」の艦長の話を…。
テレビ・ラジオで紹介され、中学校の道徳授業でも用いられた、大きな感動を呼んだ戦場の秘話、ここに待望の漫画化!
救助劇の全容と意義を、工藤俊作の生涯とともに、工藤、フォール卿、そして原作者・恵隆之介の視点から描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
22
『敵兵を救助せよ!』の漫画版。漫画な分、よりわかりやすいと思います。 ジェントルマンの精神、兵学校で培ったものなんですね。戦前の兵学校は本当にエリートで、軍人である前に紳士であれ、の教えがとても素晴らしい。戦前に兵学校にいた軍人さんたちはとても優秀な方ばかりですね。工藤艦長の一言一言、涙が出ました。やっぱり素晴らしいです日本海軍。2015/12/13
イーダ
5
敵国である英兵400人余りを救った駆逐艦雷の艦長工藤俊作。その考えと生涯を通して本書が伝えたいのは、日本人は誇りと責任を以て過去の自虐史と向き合いつつ、庶民もまた戦争を煽り立てた責任者であるという自覚を持つべき。という事と、国内外、様々な視点から見た「日本人」を知るべきという事でしょう。日本は平和を享受してきましたが、これからはそうも行かない。世界、特にアジアの人達が日本に何を期待しているのかも知り、どうすべきかも考えるきっかけになると良いなと感じました。2015/12/09
phmchb
3
KAZUYA channelでの紹介を見て、読んでみた。 こういう話はもっと広く語られなければならないと思う。2017/10/16
あんこ
3
人から勧められて借りたのですが、素晴らしい内容でした。特に巻末の特別対談がよかったです。 工藤艦長の生い立ちを辿りながら、当時の日本がなぜ戦争に突入したのか、海軍兵学校の教育のあり方などがよくわかります。日本人の歴史観は本当に戦前と戦後で分断されてしまっているのが残念です。正しい歴史を学ぶべきだと思いました。2017/08/14
尿酸値高杉晋作
0
うーん、絵柄が好みでないのと、文字が多過ぎるので読みにくかった。内容は良いけど、少々期待はずれ。工藤艦長は尊敬すべき方。2016/01/22