小学館文庫<br> 五峰の鷹

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小学館文庫
五峰の鷹

  • 著者名:安部龍太郎【著】
  • 価格 ¥979(本体¥890)
  • 小学館(2016/02発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094062700

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内容説明

海を奔る男たちの壮大なる戦国叙事詩。

16世紀半ば、朝廷から金掘り御免の認可を得ていた山吹城主・三島清佐衛門は、大内氏から石見銀山の採掘権を得た筑前博多の豪商・神谷寿禎とともに開発を進め.、莫大な収益をあげるようになった。しかし、近隣に勢力を張る尼子氏によって家を滅ぼされ、幼かった清十郎は難を逃れて都で修行生活を送ることになる。やがて成長した清十郎は室町幕府の兵法指南所で頭角を現わし、お家の再興を目指し、海商・王直の知遇を得て貿易商人として才覚を見せ始める。なかでも鉄砲の威力には早くから注目、その扱い方や戦術を学ぶと共に、火薬や弾薬の原料となる硝石や鉛の流通を押さえる必要性も痛感し、戦国大名との交流の中で独特の地位を築いてゆく。その中で、父の敵ともいえる相手と対決、とらわれの身となった母とも再会。将軍・義輝にも重用されるようになり、奉行の役職を与えられるが、足利家の威光はすでに意味を持たなくなっていた。絶体絶命の危機を何度も乗り越え、清十郎は夢に近づいていく。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

detu

16
9/16~9/22了。図書館新刊棚より。初読み作家安部龍太郎、実に痛快な読後感。幼い時に城を攻められ父を亡くし母を奪われた三島清十郎(多分創作人物)の成長を史実に見事に絡めての痛快歴史小説。中国地方の戦国時代はどうも疎いが大内、陶、尼子、毛利の関係がよく解る。清十郎の活躍は壮大で遠くは南シナ海を足がかりに新兵器鉄砲を商いとして、室町幕府足利将軍にまで及ぶ。出てくるキャストも信長、景虎、細川藤孝、松永弾正、ボルトガル人メンデスピントとオールスター。日本が植民地とならなかったのは武士の功績が大きいと知る。2022/09/22

TheWho

13
16世紀に石見銀山を開発した博多商人・神谷寿偵と山師・三島清左衛門の史実を下敷きに架空の主人公(三島清左衛門の息子、清十郎)が、混沌とした戦国期を商人と武将の両面で活躍する戦国絵巻。石見銀山を差配していた父を謀殺された主人公は、塚原卜伝から剣を学び、倭寇の頭目の王直から商いを任され、その過程で種子島での鉄砲伝来や足利義輝と三次氏との抗争、厳島の戦い、若き上杉謙信や織田信長との出会い等戦国末期の中で奮戦していく冒険物語であった。戦国好きにはお勧めの面白い一冊です。2022/10/14

ウィズ

12
続編が出るなら是非とも読みたいと思えるくらいに楽しめました。2016/03/18

塩崎 周司

7
時代は戦国である。石見銀山を治めていた三島家は近隣勢力によって滅ぼされる。その嫡男清十郎のお家再興物語であるが、海運貿易によってそれを果たそうとするところが見どころだ。石見銀山の北の峠を越えた漁港は、わが妻のふるさと。終盤、毛利と陶の宮島合戦の舞台は、我が家の対岸である。懐かしい地名が次々と登場するエンタメ時代小説である。一気読みである。2017/03/12

本ゆり本

2
地元に近い地名が多く、土地勘があるとやっぱり楽しい! 鉄砲についても少し詳しくなれました。2023/02/17

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