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内容説明
近世初期に成立した笑話集。古活字版、整版、書写本など、さまざまな形で庶民に浸透し楽しまれた噺の数々。「仮名草子中一、二のベストセラー」とも推測され『醒睡笑』にも引き継がれた笑話には、当時の民衆の笑いの感覚が表れている。身近にいる「うつけ」者の噺、艶笑・男色の噺、尾籠な噺から信長・秀吉が登場する噺まで、無名の人々の手になる作品集成。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
46
かなりストレートに下ネタを織り込んでいるのが衝撃です。発表当時はこれが笑いとして受け入れられていたのでしょうね。下品ながらもあるあるネタでもあるので、人々は親近感を覚えていたのかもしれません。2023/02/11
シロクマぽよんぽ
3
近世初期の笑話集。全234話。1/3が下ネタ。下ネタ以外の部分なら、中学生高校生の古文の導入に使えるだろう。下らないが面白い。2024/02/15
ひろゆき
3
全部ではないが、ほぼ艶笑。もちろん大学入試の古文に出題されることはない、と思う。講談社学術文庫だからといって、うっかりと茶の間の卓袱台(死語?)に読みさしを置かれぬように。現代語訳や鑑賞の手引きなどを含めると結構長いし、内容も軽い短い話を集めたものなので、ちょこっと読んでは閉じで、私には読了までに時間がかかった。性器そのものをクローズアップすることでのおかしさ、とりすました聖職者のスキャンダルなどで、アハハと当時の人が笑っていたことで、親近感を覚える。古典を読む楽しさは味わえる。2017/06/12