内容説明
若き医師は、戦乱の世をいかに生きるのか
侍がいやになり、故郷を捨てて京で医者修行中の英俊。戦乱の世に翻弄されながら、彼は果たして“慈仁”の境地に辿り着けるのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
95
織田信長が出てきた時代の修行中の医師・英俊の話。最後まで読むには読んだが、どうもモヤモヤと云うかスッキリせずの読了だった。この英俊と云う男に魅力を感じなかったからだろうな(辛口御免)明智光秀に取りこまれそうになったり、父親やかつての許嫁の事を探すことが絡んで、『何がしたかったのか』が曖昧な感じになったようだ・・そしての結末。今作は「なんだかなぁ」だった。教えを乞う道三のその時々の言葉は良いな。英俊は良い意味で『人間臭い』医師だったのかもしれない。お薦めかと言われると、「時間があれば」と言ってしまう私です。2016/07/15
るっぴ
35
戦国時代の医者の英俊の話。明智光秀に翻弄されるが、なんとか頑張る英俊を応援しながら、読んでいたが、結末にはがっかり。2016/03/04
ASnowyHeron
26
時代が急速に移り変わっていき、人々がそれに翻弄されている様が医療の現場を通して感じられた作品だった。明智光秀がずいぶん悪者に描かれていたのが、新鮮な感じがした。2016/07/09
mushoku2006
11
岩井作品ですから、 読んでいてがっかりするような駄作ではないんですけど、 じゃあと言って、他人にお勧めできるほどの作品ではなかったな。 なんか盛り上がりも何もなく、 淡々と終わっちゃった感じ。 ラストは無理矢理ひねったか? あまり意味がなかったような。2016/04/10
黒豆
8
脈診や漢方薬、お灸などによる戦国時代の医療の話で、現代でも話の中に出て来た十全大補湯を飲んだことがあり、効き具合は?脈診で何処までわかる?など小説ではあるが興味深かった。2016/04/04