内容説明
近頃平安の世を騒がすのは火つけ、押し込み、誘拐何でもアリ、極悪非道な大泥棒・袴垂保輔。彼の手が遂に、帝のお住まいになる清涼殿まで伸びてきた。そこに出くわしたのは美しすぎる第二皇子・憲平親王と恋多き女と噂の当代一の女流歌人で!? ひょんなことから大泥棒と第二皇子がタッグを組んで、物の怪退治をすることになるのだが!? スリルありロマンスあり涙あり……新感覚平安活劇！
目次
一の巻 南殿の鬼
二の巻 牛鬼と付喪神
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫鈴
14
くどい解説や平安うんちくが無く、サラッと読みやすい文書。ただ筋骨隆々にルビで(マッチョ)、おおらかが(アバウト)等々、普通に読める言葉にイマドキな言葉のルビの多さがすごい。数えてみようかと思いましたが、多すぎて断念しました。良いのか悪いのか･･･判断が難しいところ。題名からしてバスターズなんだから、この作者の芸風なんだろうな、たぶん。相棒と妖怪退治というのはすごく好み。歌上手な恋多き女房は、あの有名な方です。☆４2016/08/26
紅羽
9
天下の大泥棒、袴垂保輔がお仕事中、物の怪を見る事の出来る能力を買われ、宮仕えに代抜擢。保輔は宮中を警護する武士、頼光と共に泥棒と見鬼の能力を駆使して都に蔓延る怪異を暴く為に奔走する…といった始まりですが、軽いノリで面白かったです。ロマンスの方はちょっと薄め。少々気になるのは随所に飛び交う現代文。「マジ」が主人公の口から出てきた時には読んでる私の方も「マジか…」と思いましたよ。2015/12/16
粋
8
さらっと読了。設定は面白かったけど、ちょっと物足りなかったな。でも、琵琶牧々の行動はいじらしくて切なかったけどよかった。しかし、カタカナのルビが目についてその度に物語の世界観から遠ざかる感じで…。漢字だけで十分通じたので要らなかったのでは!?2022/08/31
getsuki
7
元盗賊で貧乏貴族の主人公が見鬼の才を買われて再就職する話。実在する人物を配置しつつ、難しそうな用語のルビが今どき感満載（笑）ライトに読める一冊。ここでも晴明公は年齢不詳なのか（謎）シリーズ化したら某式部さんと少しは進展するのかな？2015/12/10
ミド
5
読みやすいし、ルビもなかなか面白い。主人公の保輔（保昌？）のキャラもいい。ただ何か物足りない。恋愛も男女か男男か、どっちを目指しているのだろう？キャラ設定を二十歳前後にしたとあとがきにあるけれど、コバルトにしては少し大人っぽい。オレンジ文庫の方が合っているかも。あとタイトルもあまりしっくりこない。2017/08/22
