講談社文芸文庫<br> 北條民雄 小説随筆書簡集

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講談社文芸文庫
北條民雄 小説随筆書簡集

  • 著者名:北條民雄【著】
  • 価格 ¥2,398(本体¥2,180)
  • 講談社(2016/02発売)
  • ポイント 21pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062902892

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内容説明

ハンセン病療養所での隔離生活という極限状況で創作されたすべての小説(完成作品)を中心に、川端康成や中村光夫と交わした数多くの書簡、一部の未完小説と随筆も収録。創作期間わずか数年で夭逝した天才作家の、魂の軌跡を辿る。

目次

小説
いのちの初夜
間木老人
癩院受胎
吹雪の産声
癩家族
望郷歌
道化芝居
青春の天刑病者達
癩を病む青年達
掌編・童話
童貞記
白痴
戯画
月日
可愛いポール
すみれ
随筆
癩院記録
続癩院記録
発病
発病した頃
猫料理
眼帯記
柊の垣のうちから
烙印をおされて
書簡
川端康成との往復書簡(九十通)
中村光夫宛(六通)
五十嵐正宛(一通)
東條耿一宛(四通)
光岡良二宛(一通)
森信子宛(一通)
小林茂宛(五通)
解説  若松英輔
年譜  計盛達也

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ウイロウ

9
ここに描かれたハンセン病患者たちの運命は苛酷きわまりないものですが、それを見つめる作者のまなざしはむしろ冷静。また、その小説は常に自身や周囲の人間の病いに材を取っていながら、作品ごとに新たなチャレンジをしていることもよく解ります。驚くべく強靭な精神です。川端康成宛書簡からは、文学への飽くなき情熱、というより文学に縋りつくしかなかった北條の切実な思いが痛いほど伝わってきて胸を打たれます。有名な「いのちの初夜」だけではありません。病者の絶望に貫かれた言葉によって人生観を烈しく揺さぶられるような読書体験でした。2015/10/21

水無月

6
壮絶な病症を描写し、それを日常としながら日々を当たり前の様に過ごす人々。そこには笑いがあり、子供の誕生に喜び、些細なことで喧嘩し、人を愛する姿がある。身体が徐々に崩れていく、その恐ろしさを目の当たりにしながら、敢えて生きる事を選ぶ。崇高とは言いたくない。何か違う。逞しさだろうか…。病の当事者が描写する苦悩や叫びに価値があるのも確かと思うが、これを癩文学と言う言葉で括ってしまうのは、著者に失礼な気がしてならない。2020/01/30

geromichi

5
ハンセン病に罹患し若くして逝去したものの、川端康成の手引きで生前世に出た北条民雄の作品集です。堀江敏幸さんが選ぶ講談社文芸文庫この5冊だか6冊に選ばれていたのがきっかけで手に取りました。小説の舞台は作者が最期を過ごした隔離病棟がメインで、緊迫感や迫力を感じさせます。いやこの7冊だったか。それもわからなくなるくらいエネルギーがすごい本でした。2021/03/03

くまこ

3
昭和の短篇集で読んだ『いのちの初夜』がとても素晴らしかったのでこちらも読んでみたのだが面白かった。2017/09/02

津野1号

2
短い人生、色々書いたね。2024/01/02

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