内容説明
16世紀に、宣教師フランシスコ・ザビエルが日本にキリスト教を伝えて以来、長崎でキリスト教は繁栄した。しかし、禁教令の発布後はキリシタンたちは、弾圧され、潜伏し、そして復活する。司祭がいない状態で伝承された信仰は正式なカトリックとは異なる「かくれキリシタン」として独自のキリシタン文化を築きあげた。複雑な歴史の中で、信徒たちが造り上げた「祈りの場」はどのようなところか。平戸、長崎、外海、五島で、信徒たちが心を込めて造り上げた、美しい教会と聖地を歴史を織り交ぜながら、グラフィックに紹介する。
※この電子書籍は2015年10月にJTBパブリッシングから発行された図書を画像化したものです。電子書籍化にあたり、一部内容を変更している場合があります
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かおりんご
36
長崎のカトリック教会とその歴史について、全ページカラーで分かりやすく紹介されています。五島、長崎市内、平戸、外海と主に世界遺産候補地が中心だけれど、とても興味深いです。どこも行ってみたいなぁ。2016/11/20
しゅてふぁん
24
教会巡りの旅の予習ために手に取った。平戸や天草については学校の社会の授業で習ったうっすらとした知識しかない。初めはガイドブック感覚でさらっと読むつもりだったけれど、とんでもない!こんなにも悲しい歴史と強い信仰心があったなんて、知っていたようで、知らなかった。事前に読んでおいてよかった。五島列島には教会がたくさんあるんだ!今回は行けないけれど、いつか行ってみたい。2017/04/30
G-dark
22
信徒弾劾の過酷な歴史と、教会の清廉な美しさの対比が鮮烈な一冊。様々な施設が紹介されていますが、わたしは特にP58〜59で紹介されている「聖コルベ記念館」へ行きたいです。アウシュビッツ・ビルケナウ収容所にて、ある日餓死刑に処されることが決まった人が「自分には妻も子もあるのに」と嘆いていたので、コルベ神父は「自分には妻も子も居ないから」と自ら進んでその人の身代わりになりました。わたしはコルベ神父とは比べものにならないほど愚かな人間ですが、「コルベ記念館」へ行き、その人柄や生涯に思いを馳せてみたいです。2020/04/03
鯖
17
長崎に点在する美しい教会の歴史や建物について触れた本。最初に髙見大司教の「宗教や思想は、強制されたり、抑圧されるべきものではありません」とあるんだけど、そこに「明確に反社会的でない限り」と但書が付く。今起こっている様々な宗教対立を思うと仕方のない但書なのだろうけれど、どんな宗教であってもどこかの、いつかの社会のおいては「明確に反社会的」な時があるのだろうなあとぼんやり思う。アウシュビッツで妻子をもつユダヤ人の身代わりとなって亡くなったコルベ神父のくだりは知っていても、泣けて困った。宗教はやっぱり難しい。2016/01/15
bluelotus
3
★★★☆☆ 教会というよりもキリシタンの歴史について詳しく書かれていた。2021/05/14




