角川文庫<br> 明治新選組

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角川文庫
明治新選組

  • 著者名:中村彰彦【著者】
  • 価格 ¥528(本体¥480)
  • KADOKAWA(2016/02発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041906019

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内容説明

明治5年初冬、浅草蔵前の裏長屋の一室に、男が居を定めた。箱館五陵郭で降伏し、新島に終身刑で送られていたものの、思わぬ赦免状で江戸に移った相馬主計(かずえ)。相馬は常陸笠間藩を脱藩して新選組隊士になり、鳥羽伏見戦争後、各地を転戦。土方歳三の戦死後は新選組隊長を名のっていた。先に逝った者たちを想いつつ日々を過ごそうとした主計には、数奇なめぐりあわせが待っていた――。第10回日本エンタテインメント小説大賞を受賞した表題作のほか「近江屋に来た男」「後鳥羽院の密使」「斬馬剣新六郎」「一つ岩柳陰の太刀」「尾張忍び駕籠」を収録。歴史の闇に埋もれた志ある男たちの姿を描き出す気鋭の傑作歴史小説集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えみ

61
表舞台に出ることなく、脇役として全うし、主張しない存在のままそっと幕を引いていく。そんな歴史上の人物にスポットライトをあてた作品。興味がある人にしか知られていないであろう、そんな彼らが主役となったら…想像以上に面白い半生を知ることができ、感無量。表題作「明治新選組」では相馬主計、「近江屋に来た男」で今井信郎、「後鳥羽院の密使」では押松、「斬馬剣新六郎」では植村新六郎、「一つ岩柳陰の太刀」では柳生宗冬、「尾張忍び駕籠」では幕末の尾張藩士、が描かれている。6篇収録の短編集。個人的に相馬主計と柳生宗冬は主役級。2023/08/05

GaGa

34
新島への流刑から帰還した後、謎の割腹自殺を遂げた、元新選組隊士相馬主計を描いた表題作。坂本龍馬、中岡慎太郎を暗殺した見廻組今井信郎のその後を描いた「近江屋に来た男」柳生宗冬の苦悩を描いた「一つ岩柳陰の太刀」など、普通であらば主役になりずらい人々を描いた全六編。じりじりします。いい意味で。2011/06/28

如水

32
最初に…私、早とちりしました💧裏表紙と題名を見て最後の新選組隊長、相馬主計を中心とした話だと思って読んだら短編集6編でした😱新選組とチョット関係有ったのは『近江屋に来た男』の主人公、京都見廻組今井信郎…内容はこの2編は珠玉🤔今井信郎なんて最後の言葉が秀逸。残り4編も『?誰?』と言う人達ばかりでしたが、時にはミステリーチックに、時には熱く、コミカルな話も有った短編集でした。ん〜、一人の作家によって着目される歴史に埋もれた人達…それも良き哉。2019/06/17

なつきネコ

8
表題作の相馬主計に引かれ、資料の少ない相馬主計をどう書くのかなと。なるほど、河合の切腹、武田観柳斎と絡めるあたりは楽しめた。相馬主計の新撰組の思い出を語る場面や、刀を求める場面は切ない。他が幕末関係でないのにビックリしたけど、今井信朗や柳生宗冬の話、斬馬剣の話が気に入りかな。2015/02/11

rei

8
表題作は相馬主計が主人公。土方が逝った後の新選組、最後の隊長だ。彼の切腹は流刑地で結婚して、後、赦免されて江戸にもどってから。・・・なぜ?と思わざるをえないのだが、いづれにせよ、切腹を選んだのは新選組が目指した士道によるのだろう・・・。この作品には納得できる一つの可能性が描かれている。この他の5篇も、時代様々なれど、どちらかというと華々しくとりあげられるヒーロー系ではない人物が主人公となっていて新鮮。そうそう、主役ではないけど中島登も出てくる!2012/06/14

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