内容説明
本書は、シュタイナーの四大主著の一冊であり、その思想の根幹が綴られている。肉体、エーテル体、アストラル体、自我という人間存在のヒエラルキアを解明し、宇宙論、人間論の中で、めくるめくような宇宙史の壮大な展望の下にマクロコスモス(宇宙)とミクロコスモス(人間)との関わりをあとづけ、進化の法則と意識の発達史、古代秘儀の本質、輪廻転生論、悪魔論、霊的認識の方法などを記し、過去と現在と未来についての常識をくつがえした前代未聞の神秘学大系が展開される。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
デビっちん
20
氏の著書が難解なのは、集中して読まざるをえないように文章を記載していると著者自身が述べていました。だから、すぐに、わからなくても大丈夫と自分自身に言いたいです。読むこと自体が霊的修行のはじまり、とのことですから。2021/02/18
ショウジ
12
難しかった。まずは著者の四大著書に目を通したらもう一度読みたいと思います。2022/10/25
タケヒロ
11
「可視的な世界の背後には不可視的な世界があり、はじめは感覚とその感覚に結びついた思考にとって隠された世界であるということ。」「人間の中にまどろんでいる能力を開発すれば、この隠された世界に参入することが万人にとって可能である」とのこと。視野の広さに驚かされる。2016/01/24
砂王
7
思考と感情の支配→内的平静の時を作る→ 内的な静けさと安らぎの中に繰り返し没頭する人は、外的生活の課題のためにも、内から力が湧いてくる。2018/06/30
ヴェルナーの日記
7
人間の内なるもの、現代風に言えば「スピリチュアル」という分野を、あくまでも哲学的な思想として取り扱っている。 それが故に、内容がが抽象的になってしまう傾向をメタファーや著作者の造語という形で記述されているので、文章を額面通りに読んでいくと、たぶんチンプンカンプンな1冊となってしまうだろう。 しかし、注意深く反芻するように熟読すれば、非なるもの、感覚や五感では捕らえきれない事象を表現しようとする作者の苦悩が窺い知れる。 宇宙創生から現代に至り、未来へと志向する著者の深い思索は壮大ともいえる抒情詩だ。2012/10/27