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内容説明
“日常をはみだそう、新しい世界が待っている”
「すごいバランスで生きてんのよ、ほんときせきだと思わない？」“触ると一週間で死ぬ”不思議な生き物を追う孤独な高校生・虫野は、謎の少女・意イトと出会い…（ムルチ）、
心を閉ざした少女・サリィが海岸で拾った不思議なガラクタ“ロボ”の秘密とは？（七色岬）。
IKKI新人賞「イキマン」受賞後、惜しまれつつ34歳で急逝。生涯を通じて「闇の中の一点の光」を求め続けた著者――その魂に触れる、珠玉の青春ファンタジー・全6編。
――健は、2008年の年末、生まれ育った町・福岡県大牟田市で亡くなりました。「イキマン」受賞から半年足らず、突然の事でした。残念ながら受賞後第一作は完成に至りませんでしたが、編集部で過去の作品をご評価いただき、このような形で、健の世界により多くの人が触れる機会をいただけた事を嬉しく思います。彼にとって、漫画は、たったひとつの夢でした。……漫画を読まれた方が、楽しい気持ちになったり、ちょっといい事やおもしろい事がありそうな気分になったら、彼にとって一番の喜びだろうと思います――（三隅氏の奥様のあとがきより）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
s_s
3
独特な筆致で描かれる、不思議が形を成して詰め込まれたかのような作品集。漠然としたイメージの世界が躍動する瞬間の力強さなどは目を見張るものがあり、主人公が飛行機を見つめて空想にふける場面が印象的な『動物飛行機』が特に分かりやすい。描き方に関しては大いに好みが分かれそうなところではあるが、三隅健という漫画家の才能の片鱗を窺い知ったような読後感で、今後新作を手に取ることができないのは惜しい。存命であれば、もっと個性を発揮した作品を、更に磨き上げた技量で描きあげていたのだろうかと、暫く想像してしまった。2025/06/05
しゃくや
1
表題作のムルチ、七色岬が特に印象に残った。絵はあまり上手いとは言えない。けど、作者が亡くなっているという先入観抜きにしても良い短編集だった。どの話も心の奥深くに優しく刻まれる感じで、一回読んだら忘れられないような独特な魅力があった2010/05/30
うにやま=ゆぅ
0
★★★☆☆ 短編集。絵も安定していなくて話も荒削りだけど、心に残る作品。2013/08/13
滝沢キック
0
地元愛にあふれていた。大牟田の汚い所も綺麗な所も全て。2011/10/17
saru
0
同級生の出した本。大牟田の懐かしい雰囲気を感じた。2010/09/17
