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内容説明
製造業最大の赤字から過去最高益へ。沈みかけた巨艦・日立を再生させた立役者が、経営改革の要諦と自身の半生を語る。いま振り返って日立の経営改革とは何だったのか、痛みを伴う改革の実践とは――。日本経済新聞の好評連載「私の履歴書」に、私の経営論等を大幅加筆。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
飯田健雄
20
この本は川村氏の集大成と思われるが、社長と副社長では、社内・社外の景色が、高さと3倍、視野で9倍という言葉に感銘を受けた。やっぱり、社長は、大変だ。2016/05/12
すくすく
8
日立をV字回復させた経営者であり、大学時代は原子力を専攻、日立を卒業した後は乞われて東電HD会長もされている。そんな川村隆氏の日立会長退任後の日経「私の履歴書」ほかの連載記事をまとめたもの。他の本でもV字回復の下りは知っていたがやっぱりすごい差配で乗り切っていることを実感。プロの経営者として真摯に向き合っているだけだと言っているが、そのプロ意識の浸透が流れを大きく変えたのだと思う2025/05/23
だ
7
東原さんの「日立の壁」が良かったので、理解を深めるべく歴史を遡って川村さん本に手を出した。私の履歴書を読んでいたので概ね既視感があったが、「日立の壁」を読んだ後だと、より深みを感じた。さて、どうやってこの名経営者は生まれたのだろうか。文中「お客さんに叱られながら、何度も現地へ出張し、対策を打たないといけない。それを50回も100回も繰り返すうちに、技術の勘所がわかり、その後は飛躍的にいい仕事をするようになる者がいる。これは『能力の覚醒』とも呼ぶべき現象」、とあるが、経営者川村隆はどの様に覚醒したのか。2024/07/10
よしたけ
2
日立をV字回復に導いた川村氏自伝。経営計画・業績に照らしつつ、信念・実体験が綴られており、リアリティに溢れる。他方、社長論・人生論にも触れる等、重厚感あり。社長論では、理想のプロ社長としての①目的意識型、多くが陥りがちな②髪振乱し型、③超然型、④先延ばし型、等を例にあるべき論が語られており、道理を得た。また、同氏理念「スピード感を持ち、大胆な変革・改革が重要」につき、本書の締めにて、チンパンジーと人間の違いに触れ、人間は困難な環境に身を置くことで種としての衰退を免れている、という例示があり、説得力あり。2017/10/04
Atsushi Tsuchiya
2
川村元社長の素朴で真面目な人柄が手にとってわかる。ただそういう現実主義で合理的に物事を考える人こそ、今の不毛な世の中には必要であることがわかった。2016/08/12