内容説明
私たちはいったいどこからやって来たのか――。本書では、人類進化にまつわるエッセイを通して、ヒトが誕生するまでの奇跡のような道のりを辿っていきます。近年、新発見が相次いでいる類人猿からホモ・サピエンスへの進化、両生類や原始哺乳類の時代に獲得したさまざまな体の機能、四十億年前の太古の生物から私たちに受け継がれている特徴など、ドラマチックな話が満載。読むと、生きていることの不思議を感じられる一冊です。愛称“ルーシー”という猿人/ピルトダウン人骨捏造事件/私たちのなかに生きるネアンデルタール人/現代人にそっくりな少年の原人/ヒトと類人猿の分かれ道/五本指は原始両生類から始まった?/恐竜と同時代を生きていた原始哺乳類/“イーダ”の化石/顎を獲得して生物の巨大化が始まった/三葉虫と目の誕生/私たちの祖先はナメクジウオ?/最古の生命の痕跡を発見した日本人…
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kawai Hideki
44
中高生の教育に携わる作者ならではの、分かりやすく面白い人類進化の歴史解説。第一部は人類誕生から現在まで。第二部は人類の祖先となった生物について、両生類や魚類まで遡って考察。さらに、第三部では、生物の起源となった有機物がどこからきたのか、原始バクテリアの痕跡を探る研究の紹介。娘も「人類の祖先は猿なの?じゃあ猿の祖先は?猿の祖先のそのまた祖先は?」という順序で疑問をぶつけてくるので、彼女向き。さまざまな研究者の人となりや、成果発表に伴う悲喜交々の裏話も面白い。早く独力で読めるようになって欲しいな。2022/01/30
アナクマ
26
人類進化のトピック集。現代から最初の生命にさかのぼっていく構成。◉タンザニア、ラエトリの足跡化石。360万年前。火山灰の上を行く初期人類の3人は、何を思い、何をしていたのか。残された足跡は、どんなものであれ、私にとって常に変わらず魅力的だ。◉今日は疲れているせいか、眠くなりました。2020/06/08
あおい
20
ざっくりと。偽造人骨の話気になるな。2019/01/31
かおりん
18
大嫌いだった理科。人の進化の5つのグレード、初期猿人、猿人、原人、旧人、新人。これは国際的な学術用語ではない。人類の種の多さにびっくり。初期の人類は恐竜と同時代に生きていたか?日本は科学の基礎知識は低い。最初の生物はどこから来たんだろう?あらゆることに興味をもち研究や発掘してきた方々は本当にすごいな~2017/09/02
アーちゃん
18
図書館本。とても読みやすく、わかりやすい章立てなのでさらっと読了しました。Part1が原人、猿人、アフリカのルーシーと人類進化についてですが、「ネアンテルダール人の本当の姿とは」のところで掲載されたイラストにこれじゃボギーの物真似芸人だよと爆笑。Part2とPart3は人類への進化とさらに遡って生命誕生、そしてカレンダーで終了。個人的にはバージェス頁岩の生物やその前のエディアカラ生物群の方が面白く読めました。人類から大きくそれているのですが(爆)同じシリーズの「進化論」、こちらも気になります。2016/09/26